
JICAはこれまでに培ってきた開発途上国支援の経験・成果や日本の経験と技術を最大限活用し、開発途上国の経済成長と気候変動問題の双方に貢献するコベネフィット型の支援を行っています。温室効果ガス排出量の削減に寄与する緩和策(CDM(クリーン開発メカニズム)やJI(共同実施)など京都メカニズムを活用する支援を含む)、また気候変動のもたらす影響への適応策(気候による災害の防止策等)など、さまざまな分野に対して、技術協力と資金協力を総合的に組み合わせることにより支援しています。
2008年1月に日本政府より発表された「クールアース・パートナーシップ」に基づく円借款の第一号案件として、インドネシアの気候変動対策プログラムの実施を支援しています。
このプログラムは、両国政府間の政策対話に基づき、インドネシアが実施する気候変動計画の下での各分野・セクターの政策項目の複数年の取り組みを政策アクションプラン(=ポリシーマトリックス)としてまとめ、その進捗につき対話・モニタリングを重ねつつ、毎年の供与額および政策項目を決めていく仕組みで、森林保全、再生可能エネルギー開発や省エネの促進といった緩和策だけでなく、気候変動の負の影響に対する適応策としての統合的流域管理、上水・保健、農業の分野における対応強化を含めた包括的な気候変動対策の政策改善を支援しています。
政策提言やモニタリングを技術協力で実施するとともに、円借款、無償資金協力、技術協力を有機的に連携させ、政策実施に伴うプログラムやプロジェクトに向けた案件形成を支援しています。
バングラデシュは、国土の8割が海抜9m以下の低平な土地であり、雨期の洪水やサイクロンによる多大な被害を受けています。特にベンガル湾沿岸地帯は、サイクロンによる高潮で長年にわたり多くの被害を受けており、今後気候変動によって、それらのリスクがさらに増大していく恐れがあります。
無償資金協力によりこれまで5次にわたって支援を実施し、91棟のシェルターが建設されました。また、甚大な被害をもたらした2007年11月のサイクロン「シドル」直後には、緊急支援物資供与及び国連機関を通じた緊急無償資金協力による支援を実施し、その後「緊急災害被害復旧事業」として、道路、橋、都市や農村の下水処理システム整備のための円借款を供与しています。
JICAでは、開発途上国が主体的に感染症対策を実施できるよう、エイズ・結核・マラリア・寄生虫などの感染症予防策、検査法・治療法の普及、そのための人材育成などを支援しています。