JICAの取り組み

JICAの基本方針

1.持続可能な森林管理を通じた気候変動対策

森林には木材資源を供給する機能だけではなく、水を蓄え安定供給する機能、土壌の栄養分を保持する機能、二酸化炭素等の温室効果ガスを吸収・蓄積する機能、洪水や土砂崩れといった自然災害を防止する機能などがあります。JICAは、「森林減少・劣化の抑制による排出削減等」(REDD+)の開発途上国での体制整備への支援等を通じ、CO2吸収源となる森林の適切な管理を支援しています。また、災害多発地域や水源等重要流域において、森林の多面的な機能を活用した防災や流域管理への支援を行っています。

2.住民主体の自然資源の持続的利用脆弱なコミュニティの生計向上のための持続的な自然資源利用

開発途上国では、多くの人々が地域の自然資源を日々の生活のために利用しています。しかし、自然の回復力を超えた過剰な利用によって、自らの生活基盤である自然環境を壊してしまう例も少なくありません。また、資源の利用と管理をめぐって行政と住民の軋轢が生じることもあり、地域住民の視点に立ちつつ、行政とも連携したうえで、住民主体の自然資源の管理を行うことが課題です。

JICAは、サブサハラ・アフリカに代表される乾燥地・半乾燥地等脆弱な地域において、森林や土壌の適切な保全のため、周辺コミュニティの持続的な自然資源利用や生計向上活動を促進しています。相手国政府の体制が脆弱な場合には、国際機関やNGOなどと積極的な連携を推進しています。相手国政府と住民が共同で自然資源を適切に管理し持続的利用する仕組みの構築をめざし、制度や組織の整備、適正技術の普及などに取り組んでいます。

3.生物多様性の保全保護区及び周辺のバッファーゾーン(緩衝地帯)管理を通じた生物多様性保全

自然資源の過剰利用、乱獲や外来種の侵入、気候変動などにより、2万種を超える野生生物が絶滅の危機に瀕していると推計されています。

JICAは、国立公園などの重要な保護区及び周辺のバッファーゾーン(緩衝地帯)において管理・計画、調査・モニタリング、行政官や研究者の能力向上、エコツーリズムの導入、環境教育など多様な支援を行っています。

また、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で採択された「愛知ターゲット」(陸域17%、海域10%以上を保護区として保全する等)を踏まえ、その目標達成に向けた開発途上国の取り組みを技術移転、人材育成等により支援しています。