円借款の概要

円借款とは

多くの開発途上国では、電力・ガス、運輸、通信などの経済社会基盤の整備が不十分です。また近年、貧困層の拡大に加え、HIV/エイズなどの感染症、大気や水の汚染、紛争・テロなどの地球的規模の問題が顕在化しています。このような問題に対処するため、国際社会では「ミレニアム開発目標(MDGs)」※を共通のゴールとし、各国がさまざまな施策を打ち出しています。

円借款は、開発途上国に対して低利で長期の緩やかな条件で開発資金を貸し付けることにより、開発途上国の発展への取組みを支援します(円借款供与条件表)。

※「ミレニアム開発目標(MDGs)」:2000年9月の国連ミレニアム・サミットにて採択された国連ミレニアム宣言と1990年代に採択されたさまざまな国際開発目標を統合し、一つの共通の枠組みとしてまとめられたもの。貧困撲滅、普遍的初等教育の達成、環境の持続可能性の確保等8分野について2015年までに達成すべき目標を掲げている。

円借款の特徴 -開発途上国のオーナーシップを支援-

開発途上国の経済成長や貧困削減のためにはその国自らのオーナーシップが必要不可欠です。資金の返済を求める円借款は、開発途上国に借入資金の効率的な利用と適切な事業監理を促し、開発途上国のオーナーシップを後押しします。また、円借款は返済を前提とした資金援助であるため、日本にとっても財政負担が小さく、持続性のある支援手段です。

対象分野

国際機関や先進国はミレニアム開発目標の達成に向け、さまざまな取組みを行っています。また、2003年8月に閣議決定された日本政府の「政府開発援助(ODA)大綱」においても、ミレニアム開発目標を視野に入れた貧困削減や平和構築等を重点課題として挙げています。円借款はODA大綱を踏まえ、「貧困削減」、「平和の構築」、「地球規模問題への対応」に貢献する分野への支援を積極的に行っています。

対象地域

円借款による支援地域は、日本と地理的・歴史的・経済的なつながりの強いアジア地域が中心となっていますが、アジア地域以外の国々のニーズも大きく、これまで合計103カ国に及ぶ幅広い国と地域を支援しています。

円借款の流れ -プロジェクトサイクル-

円借款は大きく6つのステップを踏んで実施されます。最終段階である事後評価から得られる教訓は新しいプロジェクトの準備に結びつくものであることから、こうした一連の流れを「プロジェクトサイクル」とよんでいます。

図:6つのステップ

事業効果を高めるための取組み

プロジェクト紹介