事務所の概要

小規模酪農生産性改善計画プロジェクト研究室

JICAチリ事務所は1983年4月から開設され、正式には1988年12月にそのステータスがチリ政府に認可されました。日本がチリで行う技術協力の実務をJICAチリ事務所が担当しています。チリでの日本の技術協力は、1958年の最初の研修員受入から始まり、1997年からは青年海外協力隊派遣が開始されています。また、1999年には「日本・チリ・パートナーシップ・プログラム(JCPP)」が署名され、中南米・カリブ諸国の開発途上国に対し、日本・チリ両国共同の経済・社会開発支援事業を援助していく基本的枠組みが設定されました。このJCPP署名により、南南協力推進が援助重点分野の一つに加わり、現在、積極的に協力を進めています。

対チリ技術協力の主な出来事

1958 最初の研修員受入(社会基盤分野)
1960 最初の専門家派遣(運輸交通分野)
1966 最初の開発調査(都市交通計画調査)
1975 最初のプロジェクト方式技術協力事前調査(銅製錬開発)
1978 技術協力協定締結
1979 最初の無償資金協力(漁業調査計画)
1981 最初の第三国研修(胃腸病学)
1991 最初の海外開発青年派遣
1996 青年海外協力隊派遣取極署名
1997 最初の青年海外協力隊員派遣
1999 日本・チリ・パートナーシップ・プログラム(JCPP)署名
2001 最初のシニア海外ボランティア派遣
2003 最初の日系社会シニアボランティア派遣
最初の日系社会青年ボランティア派遣

*2011年3月末までの累計実績 : 専門家派遣1,188人、研修員受入3,040人、ボランティア派遣250人

チリ側カウンターパート機関:チリ国際協力庁(AGCI)

AGCI

日本側のJICAと同様に、AGCIがチリ側の技術協力窓口機関と機能し、日本との協力の計画、調整を行っています。AGCIとJICAは、在チリ日本国大使館の出席のもと、定期的に会議を行っています。AGCIは、計画協力省の付属機関として1990年に設立しましたが、チリ政府の外交優先課題への取組みと連結する必要から、2005年に外務省に移管されました。

AGCIの目的

AGCIは、ラテンアメリカ、カリブ海地域諸国と機関に対する水平協力、三角協力、及び同地域の人材育成活動の実施により、チリ政府が決定する外交政策の目的達成に貢献することを使命とするとともに、二国間協力及び多国間協力を実施することにより、国家の発展を目指してチリ政府が推進する優先的な政策、計画、プログラムを支援、補完することも同様に使命とする。

AGCIの主な活動

先進国との技術協力活動では、極貧の撲滅、ジェンダーにおける平等の推進、環境保全、国の現代化、技術の移転と適用、地方分権の政策課題を支援しています。分野としては、社会開発、環境、生産部門、科学技術、開発行政、社会基盤整備、人的資源形成に貢献しています。

水平協力は、1993年から開始され、ラテンアメリカおよびカリブ諸国を対象にした、人づくりのための技術支援と研修を内容としています。この活動は我が国とのパートナーシッププログラムであるJCPPをはじめとする、先進諸国と協力した三角協力を通じて、ここ数年強化されてきています。