所長挨拶

JICA中部国際センター所長の大貝隆之です。皆様方には、日頃大変お世話になっております。
2011年は、日本にとっても世界においても、激動の1年でした。
国内においては、東日本大震災(3.11)が起こり、国際協力にも少なからず影響を与えました。「このよう時に国際協力か」との声は、私ども自らの問いかけでもありました。
しかし、震災発生直後から世界160か国を超える国々(その多くは開発途上国)より激励メッセージや具体的ご支援を多数頂きました。また多くの協力隊(青年及びシニア)のOB・OGの方々が、自発的に被災地に赴かれ、支援ボランティア活動を継続的に実施されました。
これらの心温まる動きにより、世界が相互依存関係にあることに関する認識が深まるとともに、これまでの日本及び日本人の国際協力や途上国でのボランティア活動等の蓄積が、国内の課題への対応に自然な形で繋がることを確認でき、新たな感動を覚えました。
この様な状況を踏まえ、「このような時こそ国際協力を」という声を聞かせて頂く様になりました。それらの声に後押しされる形で、復興支援に関するイベント(復興支援コンサート、アートマイル・絆・プロジェクト等)も、JICA中部にて連携・協力させて頂きました。
そして、日本(特に中部地域)と途上国との様々な繋がりを促進するためのサポートを行うことが、JICA中部の重要な役割の一つであることを再認識致しました。国際協力に係るNGOと、また途上国ビジネスに係る民間企業(中小企業等)との一層の連携・協力、またフェアトレード等の活動に対する取組み等についても、今後具体的に検討・実施をして行きたいと考えております。
また、日本及び途上国におけるグローバル人材の育成支援も、相互依存関係にある世界の発展のため、JICAの重要な使命の一つであると考えております。それは、研修員受入事業、海外ボランティア事業、市民参加協力事業、民間連携促進事業等を通じて、今後とも効果的に実施して行きたいと考えております。
国際協力や開発援助は、皆様のご理解とご支援無しに進めて行くことはできません。自治体、大学、NGO、企業、市民の方々と協働して取り組んでゆくことが重要と考えております。
2012年も、中部地域の皆様方には「なごや地球ひろば」等をご活用頂き、これからの国際協力やボランティア活動について考える機会にして頂ければ幸いと考えております。
またこの地域は日本の産業、もの作りの中心地でもあります。現下の厳しい経済状況を踏まえつつも、日本の成長戦略の現場としての役割が期待されているものと思います。JICAは今後とも、民間企業等とODAとの連携の可能性についても積極的に取り組んでゆく所存です。
また各自治体、コミュニティは、多文化共生事や業地域活性化などにも積極的に取組んでおられます。JICA中部は、中部地域の活性化のための種々の取組みや、開発教育・国際理解教育の一層の強化等にも前向きに参画してまいります。
この様に当センターは、今後とも地域の皆様に愛して頂けるセンターとして、また中部地域の国際協力に係る拠点として、更には中部と世界を繋ぐ架け橋として機能するよう努めてまいる所存ですので、ご支援、ご協力の程宜しくお願い申し上げます。