地域有識者懇談会
「地域有識者懇談会」の設置・開催について
1.趣旨
国際協力機構中部国際センター(以下「JICA中部」という。)は、中部地域の課題に国際協力を通じて貢献するという観点から、地域ステークホルダーとの情報共有、意見交換等を通じて、地域との連携・協働を促進することを目的として「地域有識者懇談会」(以下「懇談会」という。)を設置・開催する。
2.懇談事項
(1)JICA中部の活動、中部地域の課題及び国際協力に係る情報共有及び意見交換等に関する事項
(2)その他、JICA中部所長が必要と認める事項
3.構成等
(1)懇談会は、委員(別紙)により構成する。
(2)懇談会には、JICA中部の職員が出席するものとする。
(3)その他、JICA中部所長が召集する有識者が出席することができる。
4.委員
(1)委員は、中部地域の課題や国際協力に関する知見と幅広いネットワークを有する地域有識者等で、JICA中部所長が委嘱する。
(2)委員の任期は原則2年間とするが、再任することができる。
5.開催
(1)JICA中部所長が召集する。
(2)原則として年2回開催する、ただし、JICA中部所長が必要と認めた場合は臨時に開催することができるものとする。
6.運営・庶務
懇談会の運営・庶務は、JICA中部が行う。
7.その他
(1)委員は組織代表ではなく、個人の資格で参加・発言するものとする。
(2)本懇談会の設置、委員の紹介、毎回の懇談会の概要等については、必要に応じ、JICA中部のホームページ等で公開する。
以上
「地域有識者懇談会」委員のプロフィール
- 伊藤 範久
- 中部経済連合会専務理事(2011年5月)
中部電力顧問(2011年6月)、同社副社長(2009年4月〜2011年6月)、同社取締役(電気事業連合会出向・専務理事)(2004〜2009年)、中部電力入社(1970年4月) - 空木 マイカ
- ラジオDJ、JICA中部なごや地球ひろばオフィシャルサポーター(2009年8月)
ZIP-FMミュージック・ナビゲーター(2007年〜)、FM BIRD所属、Supporter's Support代表、elSOUL東海代表、「なんとかしなきゃ!プロジェクト」サポーター - 西井 和裕
- 名古屋NGOセンター理事長(2006年5月〜)
フィリピン情報センター・ナゴヤ運営委員(1987年〜)、元名古屋市職員(1975年〜2011年3月) - 原田 さとみ
- タレント/エシカル・コーディネーター/エシカル・ペネロープ(株)代表取取締役)(2010年)、JICA中部なごや地球ひろばオフィシャルサポーター(2009年5月)
(財)地球環境財団エシカルJAPAN中部地域代表、(社団)フェアトレードタウン・ジャパン理事、「なんとかしなきゃ!プロジェクト」サポーター - 山田 雅雄
- 前名古屋副市長(2007年〜2011年3月)
“水のいのちとものづくり中部フォーラム”顧問(2011年9月〜)、中部大学客員教授(2011年9月〜)、名古屋市上下水道局長(2003年)、総務局企画部長(2001年)、総務局企画部企画課長(1998年)、日本下水道事業団出向、名古屋市入庁(1971年4月) - 渡辺 芳人
- 名古屋大学副総長(研究・国際企画担当)(2009年4月〜)
理学博士/専門分野(生物無機化学、生体機能関連化学)
岡崎国立共同研究機構・分子科学研究所教授(1994年10月〜
2002年3月)、名古屋大学大学院理学研究科教授(2001年4月〜)
「地域有識者懇談会」(第1回会合)開催概要
- 日時:2011年10月12日(水) 14:00〜16:00
- 場所:JICA中部 セミナールームA
- 出席者:
(1)委員:伊藤範久委員、空木マイカ委員、西井和裕委員、原田さとみ委員、山田雅雄委員、(渡辺芳人委員はご欠席)及びJICA中部関係者(大貝隆之所長、奥山明次長、正木寿一参事役(総務課長)、澁谷晃研修業務課長、森本康裕市民参加協力課長、杉村悟郎研修業務課企画役) - 議事概要:
(1)「地域有識者懇談会」(第1回会合)の開催に当り、所長から挨拶及び同懇談会の趣旨説明等がなされた。
(2)各委員より現在の業務・活動状況等を含めて自己紹介がなされた。
(3)所長からJICA中部の取組みの現況の紹介・説明等がなされた。また次長及び担当課長から地域の課題に対応するJICA中部の活動事例の紹介・説明等が行われた。
(4)その後、各委員よりJICA中部に対する期待、要望等に係る意見交換がなされた。各委員からの主な意見等は以下のとおり。
(なお、渡辺委員(欠席)については、事前頂いたご意見やコメント等を所長が紹介。)
今後のODAやJICAの活動に期待すること。
(委員)
- JICA中部は私たちの活動にいろいろ応えてくれるので満足している。ラオスに調査に行ったときに、一村一品の活動現場を訪問したが、製作者の方が日本の「デザイン」の専門家に会いたいというニーズがあった。デザインの協力は、とても大事な支援となり得ると感じる。デザインの力で商品の質を高め、販路を広げることで、一村一品産品が売れて、村民の生活が安定することが目的だが、それだけではなく、人づくり、街づくりといった心に響くデザインでつながりのある国際協力に発展するものと感じる。これはモノ作り産業の愛知、デザイン都市の名古屋のJICA中部発の地域と途上国を繋ぐ取組みの好事例になると思う。デザインの押しつけではなく、先方のニーズに沿うようなデザイン協力というマッチングに取り組んでいきたい。自分が取り組んでいるフェアトレード等は、こういった活動が事業化できる可能性を秘めていると思う。
- 国際協力を全面に出しつつも、国際文化交流の側面からも興味、関心を持ってもらえるような仕掛けを‘なごや地球ひろば’に作ることも関心層の広がりに繋がるものと感じる。
(委員)
- 自分もフェアトレードはいろいろな可能性のある分野であると感じている。この様な各種イベントの開催に係る情報をより広範に伝えるべく、メルマガの告知・登録方法等につき工夫し、もう少し広報をプッシュした方がもっと多くの参加者が得られるのではないか。
(委員)
- 本年3月の東日本大震災に対し、途上国を含めて世界各国から多くの温かい支援や激励が寄せられたが、この背景の一つには、長年に亘る日本の国際協力への取り組みの成果があったものと理解。本件を国内のみの課題として捉えず、国際協力の継続が世界各国からの多くの支援に応えることになり、ひいては日本のためになると考えるべき。日本が苦しい状況であっても、国際協力を継続的に行ってゆくことが必要であることを、外部にもっと発信すべきである。
中部地域の特色、中部地域らしさ、とは何か。
(委員)
- 以前東京に住んでいたが、東京と比較して名古屋は、人と人との距離間や繋がりが近くて口コミ効果も高く、伝わる速度も速いため、国際協力やフェアトレード等についても人々の関心が高い印象を持っている。国際協力にかかわる情報源として「なごや地球ひろば」がもっと広く認知されるとともに、人と人や団体間を繋ぐ役割に期待している。国際協力やNGOに関するパンフレット等をもう少し多く取り揃えるとか、あと一歩工夫をすることでもっと良くなる気がする。カフェクロスロードがあるのはリピーターが増えるという面で強みだと思う。児童・生徒を想定したものだけでなく、意識を持ち始めた学生や若い社会人にも響く展示・資料があればなお良い。
(委員)
- JICA中部は、中部地域の民間企業との連携活動を促進しているようであるが、中小企業との関係はどのように行っているのか。企業も同業他社よりも異業種間の交流や連携の方が取り組みやり易いかもしれないのでJICAも積極的に行ったらいいのではないか。そういう中から中部地域らしさというものがより見えてくるかもしれない。
ODAやJICAの活動と中部地域との連携・協力をどう考えるか。(「中部ブランド」の国際協力とは)
(委員)
- 名古屋NGOセンターや加盟団体は、JICA中部と連携・協働した様々な活動を行っている。そのような活動を継続的に行う際には、JICAとNGO双方が考え方の違いや文化の違いをお互いよく知っておくことが大切。特に、昨年頃からより積極的に話し合いの機会を持つようになっているが、これからも話し合いの場を設けていきたい。また、数年前から双方で基本的な合意はなされていたもののその後具体的な進展があまりなく、現在検討中のJICA中部と中部地域NGOとの協議会について早期に開催できるよう希望する。
- BOP案件への参加等を含めて民間連携促進にNGOも関わっていくとの考えは良いと思うが、企業との連携や開発、ビジネスに関わろうとすると、それなりの組織力が必要であり、対応できる中部のNGOはそれほど多くないのではないか。参加できる団体とそれ以外の団体との間に格差が広がらないように配慮して欲しい。また、海外に進出する企業は大きな資金力を持っているところが多いが、中小企業が参加しやすい環境作りにも配慮した方が良いのではないか。
(委員)
- 自分のライフワークとして「地域の自立」というテーマがあり、その際「水」が大変重要であると考えている。この課題は、おそらく途上国においても同様であり、その観点から、JICAとの連携する形で日本(地域)が参画する「水ビジネス」(「BOPビジネス」)に大きな関心がある。
- 開発プラットフォームの形成という点については、スリランカにおけるBOPビジネスにおいても、現地NGOとの連携が課題。プラットフォームの概念が日本国内のみならず、途上国側と日本側との間でも包括的になることが要だと考える。大阪の零細企業が浄水剤を活かした事業に参画した例はあるが、この様な中小・零細企業の途上国での活動に対し、JICAがどのように支援できるかが課題である。
(委員)
- 海外ボランティア、民間連携事業など、ODAとしての様々なプログラムが多くなっており、全体的に目指している目標が、私のようにODAに通常は接点があまりない人からは見えにくい印象があるので、もう少し明確にした方が一般の方々にはわかり易いのではないか。ビジネスを通じて地域や国の開発や発展に貢献していける面もあるし、ボランティアで協力していこうとするものがある。その中で経済界として何をしていけばいいのか、これからの課題であると考えている。
(委員)
- 名古屋大学のグローバル30(G30)が本年度からスタートして途上国を含めて留学生が多数入学してきた。卒業後の留学生の就職に向けた、様々な企業や機関等との関係作りのために何かできないか模索しているところ。当面は留学生とのネットワーク作りを進めたい(企業や機関等との出会いの機会や場の提供等)。
- 大学連携との観点で、JICA中部の近隣に来年4月に開校予定の大学を巻き込んで、例えば学内に「JICAクラブ」のようなグループを作ってもらい連携活動にボランティアで協力をする学生(若者)を増やして行くアプローチを積極的に行ったらどうか。また、同じく近隣に移転予定と聞いているテレビ局とも連携してJICAイベントなどを通した情報発信が大きく期待される。
(JICA中部)
- 各委員からの種々のご意見、コメントを頂き深謝。本日の懇談会の纏めということではないが、お話を伺っていて、JICA中部は、開発途上国と中部地域との間を、経済、社会、文化等の各分野でのいろいろな課題解決に向けた連携の取り組みを通して、その「つなぎ役」を期待されている様に感じた。
- その具体的課題としては、「フェアトレード」、「中小企業支援」そして「東日本大震災復興支援」などへのご指摘が印象的であった。
- 次回(第2回)は来年度の第1四半期頃を考えているが、より具体的な課題につき情報・意見交換等させて頂きたいと考える。また事前にご連絡させていただくので出席等、よろしくお願い致したい。
以上