【出前講座レポート】SDGs:持続可能な街にするために—鳥取県江府町立奥大山江府学園9年生

2022年6月29日

SDGsで考えよう、人口3000人の街。住み続けられる街づくりを

自分たちが考えた未来の江府町を発表

2022年6月20日、今年4月に開校したばかりの小中一貫の義務教育学校、奥大山江府学園9年生7名に出前講座を実施しました。SDGsを学ぶきっかけ、自分たちの街を持続可能な街にしていくために必要なことをワークショップ形式で考えました。
まず、導入として、JICA海外協力隊の経験から開発途上国の生活や、日本とは異なる文化の説明を行いました。そして、途上国での暮らしの中で感じた課題を伝え、SDGsの概要説明に繋げました。
この際、生徒のみなさんからは「SDGsという言葉は聞いたことあるけど具体的なことは知らなかった」という反応もありました。

次に、途上国での課題やSDGsの概要が一通り見えてきた中で、身近な自分たちが住んでいる街のことを考えるワークショップを行いました。江府町は人口約3000人の街です。街の資源や良さを活かしどう自分たちで未来の江府町をつくっていくのか、まずは人口(大人、子ども、高齢者、外国人)を考えて、その割合をもとに街には何のために、誰のために、何が必要なのかを実際に模造紙に書いてみました。そして、それがSDGsの17の目標のどれに当てはまるのかを、考えてSDGsふせんを貼りました。

最後に、班ごとに「自分たちが考えた街」を発表しました。在住外国人割合が25%の街を考えた班からは、いざというときのために、家と役場、学校、病院は近くにあった方がいいという意見が提案され、聞いていた先生方もテレビなどをよく観ている影響か、今後在住外国人が増えることを予想していたことは驚いた、という感想もありました。また、街の豊富な資源である「水」に焦点を当て、きれいな貴重な水を将来に残すため、工業排水の高度なろ過施設をつくり環境に配慮する、という意見も出ました。
   
本出前講座に参加した生徒からは、
『今まで「SDGsって何?」と思っていたけど、この授業を通して理解できました。理想の町をつくるだけで、こんなにたくさんのSDGsが関係していることがわかりました。みんなで話し合って理想の町が作れて楽しかったです。江府町が理想の町になればいいなぁと思いました』
という感想が多く寄せられました。

江府町の未来を一緒に語り、SDGsの達成に向けて一人一人が出来ること、みんなが協力出来ることを考え、取り組むことが重要です。その一歩を、この日、踏み出しました。