生産性・品質向上センター(KAIZEN)

背景と目的

エジプト国通産省は産業界の技術レベルを向上させることを目的に、生産性と品質の管理・向上を扱う技術センターとして生産性・品質向上センター(通称カイゼンセンター)を2006年4月に設置しました。同センター設立後、JICAはその立ち上げ支援として以下の協力を行っています。

(1)国別研修

  • 協力期間:2005年度
  • 日本側投入:研修員受入(4名、2回)

(2)短期シニア海外ボランティア「生産性向上」

  • 協力期間:2006年2月〜8月、2006年11月〜2007年8月
  • 日本側投入:シニア海外ボランティア(西田氏)

本支援を通じ、同センターはエジプト企業に対する多くのセミナーやコンサルティングサービスを開始しました。これらの取り組みを一層推進するため、エジプト政府からの要請に基づき本事業を2007年10月より開始しています。

事業概要

本事業は、カイゼンセンターが、エジプトにおいて生産性運動を推進する運動母体として強化されることを目指しています。そのために、カイゼンセンターの職員が生産性・品質管理手法に関するコンサルティング活動や、研修・ワークショップの企画運営ができるよう育成するとともに、カイゼンセンターの管理体制を強化し、エジプトにおいて生産性運動を効果的に展開するにために必要となる、関係機関(民間企業、公的機関等)とのネットワーク構築を図っていきます。

事業ハイライト

【写真】本事業では日本人専門家の指導の下、セミナーやコンサルティングを実施しています。セミナー参加者からもっと詳しく学びたいとの要請もあり、練習問題を中心としたワークショップによる指導やトレーニングコースと称し、技術内容を詳細に紹介する指導も導入し始めました。

エジプトト企業はデータ採って問題の解決に当たる習慣が無いのが普通でしたが、これらの指導を行うことによって幾社かのエンジニア達はデータを取り始め、チェックを頼まれるケースが出たことや、セミナーの開催中にコンサルテーションの相談を持ち掛けられるなど徐々に事業のインパクトが見え初めています。