ひろばライブラリーのこれがオススメ!(IT×社会起業家編)
2012年2月2日
「『つたえる・知る』そして、『つながる』―ITによって変化する世界」と題した、地球ひろば1階の体験ゾーンの企画展も、残すところあと1か月となりました。
モールス信号からスカイプまで、様々な通信機器に触れることのできる体験ゾーンへ来てみませんか?
前回のこのコーナーでは、情報通信技術を使って途上国の人々を支援する大学生の活動を取り上げました。
今回はその続編として、ITを駆使する社会起業家の取り組み事例をご紹介します。
「科学技術は地球上のすべての人が幸福になるためにあるんです」とは、あるエンジニア兼起業家の言葉です。
ITも、使う人によって害にも財にもなりうるものですが、こうした信念を持つ起業家たちが、害でも財でもないITの活用法を創り出しています。
『社会起業家という仕事 チェンジメーカー2』(渡邊奈々、日経BP社、2007年、283p、請求番号335.8/WA)

『社会起業家という仕事 チェンジメーカー2』
世界で活躍する社会起業家のインタビュー集『チェンジメーカー』の第2弾。
ここにも情報通信の力を武器に、社会的弱者の生活や権利の向上をめざして奔走する人たちが取り上げられています。
例えば、文字情報から疎外されがちな視覚障害者向けの図書館ウェブサービスを開発したり、大量虐殺など人権侵害の記録を永久保存できるソフトウェアによって、隠蔽を防ぎ事実の解明に貢献している起業家がいます。
また、デジタルビデオカメラの力を利用し、インドの貧困層の人々を地域ビデオジャーナリストとして育成する「ビデオ・ボランティア」の代表も登場します。町の諸問題をビジュアルな証言として地域住民と共有することにより、解決につながるケースもあるようです。
ITというリソースを使えば、活動の幅も、恩恵を受けられる人の範囲もぐんと広がることから、今後も「IT×社会起業家」のコラボは増えていきそうです。
『ユナイテッドピープル 「クリックから世界を変える」33歳社会起業家の挑戦』(関根健次、ナナロク社、2010年、203p、請求番号335.8/SE)

『ユナイテッドピープル 「クリックから世界を変える」33歳社会起業家の挑戦』
副題の通り、クリックから世界を変えるべく立ち上がった社会起業家の奮闘記です。
IT企業でモーレツ社員として働いた末に過労で倒れた時、著者は、自分が命がけでやりたいと思える仕事に打ち込もうと心に誓いました。
それは、インターネットのノウハウを使って世界の問題解決のための事業を展開することでした。
そこで立ち上げたのが、「イーココロ!」というサイト。ユーザーがクリックするだけで、スポンサーなどからNGOに寄付されるクリック募金や、インターネットショッピングや旅行予約で貯まったポイントを支援したい団体に寄付できるショッピング募金などが利用できます。
立ち上げて数年はなかなか利用者が増えず、砂漠に水をまくような状態に焦りや不安を抱きながらも、「人と人をつないでいき、力を合わせてよりよい世界を創っていきたい」という強い思いを胸に歩み続けた一起業家の10年が描かれています。
報告者:ひろばライブラリー
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