NGOなど市民の皆様との海外草の根プロジェクト
日本には途上国への支援を行っている方々がたくさんいます。大学のサークルも、2名くらいの小さな団体も、国際的に活躍しているNGOも。このような途上国の人々の生活改善のための協力をJICAは支援しています。「草の根技術協力事業」をご紹介しましょう。
草の根技術協力事業とは
草の根技術協力事業は、日本のNGOや大学、地方自治体、公益法人の団体等が、熱い心を持って、これまでに培ってきた経験や技術を活かして企画した開発途上国への協力活動を、JICAが支援し、共同で実施する事業です。世界の70カ国以上の国を対象として、世界の人々の暮らしがよくなるようプロジェクトを実施しています。
今月のPick Up 草の根技術協力事業
草の根技術協力事業では、教育、水と衛生、障害者支援など様々な分野で途上国の人々の生活改善に向けた協力を行っています。そのうち、今回はラオスで実施している農業分野の草の根技術協力事業を紹介します。
ラオス「農民自らの手で、コメの増収を目指す」
東南アジアの農業国ラオス。日本と同様に、稲作が農業の中心です。この国では、特定非営利活動法人プロネット21と共同で、首都ヴィエンチャンから北東400kmに位置する古都で、世界遺産もあるルアンプラバン県においてSRI普及による米の増収と地域住民の生計向上を目的としたプロジェクトを実施しています。
プロネット21は2007年6月から2010年6月までの3年間、SRI(低投入型稲作技術:種まき後10日ぐらいした幼苗を広く等間隔に植えることにより、少ない苗で収穫を多くする農法)を通じてラオス国内3ヵ所で農民の生計向上を目標とする活動を展開してきました。事業開始当初は、従来の農法に比べて水管理や草取り、有機肥料の投入など手間がかかることから、SRIはなかなか農民に受け入れられませんでした。しかし、プロネット21の技術者の献身的なSRI農法の指導内容を忠実に実行していた一部の農家で米の収量が上がり、それに伴い収入も徐々に向上していきました。そうしたSRIの効果を間近で見た近隣の農家も次第にSRIを受け入れていくようになりました。従来の農法からSRI農法への移行は農民にとって手間のかかるものですが、農業で生計を立てている農家は成果の見えるSRI農法を積極的に導入し、SRI農法が有効な方策であることが確認されました。対象村3ヵ所のうち、特にルアンプラバン県のナムパ灌漑地区では、全ての農家で目標としていたSRIによる40%の増収益を達成しました。
ナムパ灌漑地区での成果をもとに、現在実施中の事業ではルアンプラバン県の12郡のうち6郡にさらにSRIを普及していくことを目標としています。また、本事業ではルアンプラバン県の特性に合ったSRIを確立するとともに、ラオスの人々がプロジェクト終了後も自らの手でSRIを継続し、広めていくことができるよう活動を展開しています。2013年10月まで継続する本事業の、今後の活動にご期待ください。
案件名:「ラオス国ルアンプラバン県におけるSRI普及を通したコメの増収および地域住民の生計向上計画」
実施団体:特定非営利活動法人プロネット21 http://www.pro-net21.org/
実施期間:2010年10月15日〜2013年10月14日(3年間)
事業の詳細はこちらをご覧ください
http://www.jica.go.jp/partner/kusanone/partner/niger_01.html
2010年6月まで実施していた事業ではラオス農林大臣もSRIを実際に体験しました。
SRI農法により収穫した稲を誇りをもって見せる農民
今回紹介した事業以外にも、農業分野をはじめ幅広い分野で草の根技術協力事業を実施しています。現在、JICA地球ひろばが実施している草の根技術協力事業は、こちらをご覧ください。