東アフリカの玄関口・モンバサ港の開発と東アフリカ地域の投資潜在性(ケニア)

2014年7月17日

約100人が参加。東アフリカ地域への投資の関心の高さがうかがえた。

JICAは7月8日、「ケニア・モンバサ・セミナー−モンバサ港開発と周辺地域への投資機会−」と題したセミナーを、海外港湾物流プロジェクト協議会(注)と駐日ケニア大使館と共に東京都内のホテルで開催した。

セミナーには、東アフリカ地域の物流などに関心を持つ日本企業の関係者を中心に約100人が参加。投資環境の重要な要素である円滑な物流確保について、関係者間で意見を交換する貴重な機会となった。

周辺内陸国への物流にも影響

東アフリカの空運・海運の拠点として、地理的要衝に位置するケニアは、東アフリカ地域の物流拠点として周辺国を先導することが期待されている。中でも東部のインド洋沿岸に位置するケニアの第二の都市モンバサは、東アフリカにおける重要な物流ルートである「北部回廊」の起点となるモンバサ港を擁し、ウガンダやルワンダ、ブルンジといった周辺内陸国の外洋への玄関口としても極めて重要な役割を果たしている。

現在、JICAは年々増加するモンバサ港の貨物取扱量に対応するため、円借款による「モンバサ港開発事業」を行い、新規コンテナターミナルの建設整備に協力している。加えてモンバサ市内のバイパス道路建設事業、経済特区整備にかかわるマスタープラン調査も実施しており、これらの事業を通じて、近隣諸国を含めた東アフリカ地域全体の貿易・投資促進と経済・社会発展に複合的に貢献している。

東アフリカ地域におけるモンバサの戦略的重要性

加藤JICA理事

オグトゥ駐日ケニア大使

ンドゥア KPA総裁

セミナー冒頭、JICAの加藤宏理事が開会のあいさつに立ち、東アフリカ地域におけるモンバサの戦略的重要性を述べ、ベンソン・ヘンリー・オウマ・オグトゥ駐日ケニア大使は、ケニアに加えて東アフリカ地域体の投資潜在性の高さについて訴えた。

基調講演として、ケニア港湾公社(Kenya Ports Authority: KPA)のフランシス・ギチリ・ンドゥア総裁が、ケニアのマクロ経済状況と投資環境の概要や潜在性を語った。

続いてJICAより、モンバサ周辺におけるJICAの協力概要とその意義を説明した後、「モンバサ経済特区開発マスタープランプロジェクト」調査団の朝倉勇氏より、プロジェクトの現状と今後の構想を報告した。

さらに、一般財団法人国際臨海開発研究センター(OCDI)の能勢道治調査役は、日本の港湾運営に関する知見を踏まえて、東アフリカの海運状況と港湾運営について発表。最後に、KPAのジュストゥス・オマエ・ニャランディ法人サービス部長が、モンバサ港の今後の開発と整備について方向性を示した。

持続的な経済発展に貢献するモデルケースに

会場からは「モンバサの開発に日本企業がどのように接点を持ち、貢献できるのか」「東アフリカの物流円滑化のために、港湾開発以外に内陸部ではどのような取り組みがなされているのか」などの質問が挙がった。東アフリカ地域をアフリカでの経済活動の拠点として考える企業の、モンバサ開発や投資環境への関心の高さが再確認された。

モンバサ港開発事業をはじめとするモンバサ周辺の開発は、アフリカ地域における港湾開発と、それらを通じた企業の経済活動の活発化による地域の持続的な経済発展に貢献するモデルケースとなり得る。セミナーでの報告や議論を踏まえて、JICAはモンバサ港開発を促進するとともに、ケニアを含む東アフリカ地域の投資環境整備に向けた協力を進めていく。


(注)海外の港湾物流プロジェクトに関して官民が情報交換を行う場。国土交通省が事務局を務める。