所長あいさつ

JICAは、2003年のイラク復興支援国会合で日本政府が総額50億ドルの資金協力を表明して以降、両国政府及び関係者の皆様に支えられてイラクとの協力を着実に発展させてきました。2009年にフィールドオフィスを置き、2011年には正式にイラク事務所を開設しました。これまで合計32件約8,600億円の円借款を供与し、その対象は、電力、エネルギー、港湾、橋梁、上水道、灌漑、通信など多岐にわたります。完成を迎える事業も増えてきました。海外投融資も実現しています。また、2003年以降、約1万人のイラクの人々を対象に日本及び第三国で研修を実施するなど、人材育成に向けた技術協力を行い、新たなプロジェクトも動き始めています。JICAはこれからも、「信頼で世界をつなぐ」というビジョンと共に、イラクにおいて経済成長基盤の強化、民間セクターの活性化、生活の質の向上、ガバナンスの強化を重点に協力を進めていきます。

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私は、人との出会いを大切にしています。イラクで多くの人に会って話し、お互いに理解し合い、協力関係を広げていきたいと思います。安全管理上の制約がありますが、できるだけ国内各地を訪れ、見聞を広め、悠久の歴史と素晴らしい文化を持つイラクについて理解を深めていきたい思います。常にJICAとして何ができるかを考え、関係者の皆様と連携し、イラクの人々のため、そして80年を超えるイラクと日本の関係の強化のために、JICAイラク事務所の同僚たちと共に全力を尽くします。皆様のご協力ご支援を賜りたくお願い申しげます。

JICAイラク事務所長
米田 元