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信州グローバルセミナー2011を開催しました

2012年2月6日

2011年12月10日(土)、駒ヶ根青年海外協力隊訓練所(JICA駒ヶ根)にて「信州グローバルセミナー2011」を開催しました。長野県内から、高校生、大学生、そしてご年配の方まで約150名が参加しました。本セミナーは、主催がJICA駒ヶ根、共催が長野県国際交流推進協会(ANPIE)、青年海外協力隊長野県OB会、そして後援は長野県、長野県教育委員会から協力を頂き開催しました。

キーワードは「参加」

本セミナー開催にあたり、3つを目標に掲げました。その3つとは「世界の課題、日本の課題、地域の課題について学ぼう」、「一人ひとりにできること、一人のためにできること、考えよう」、「参加者同士のネットワークを構築しよう」です。

参加者の方にセミナー終了後に提出いただいたアンケートには、「国際協力への関心が深まった」、「途上国の人びとを助ける手伝いができたらいいと思います」「いろいろな方との輪ができた」などがあり、概ね3つの目標は達成できたのではないかと思っています。その他のコメントとして「年代もばらばらで年配の人の話も聞けて良かった」とか「若い人たちと同じ1つのテーマで話し合うことに感激」といった声がありました。様々な年代の方々が同じテーブルについて意見交換をする機会は普段あまりないと思いますので、今回は多くの学びや発見があったように感じます。

はじめに基調講演を実施

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基調講演

開会式に続いて、羽賀友信さん(長岡市国際交流センター「地球広場」センター長)から、基調講演「世界が見えると自分が見える ―支援から協力へ―」がありました。長岡市国際交流センター「地球広場」では、多文化共生社会を目指し「出会→交流→協働」をコンセプトとした地域づくり・人づくりを多面的にコーディネイトし、地域力を世界に発信しています。また東日本大震災バックアップセンター(長岡)の代表として現地支援(陸前高田市)・受入支援(南相馬市)を実施するなど精力的な活動を続けています。

「多文化共生」と「国際協力」は異なる活動と思いがちですが、実はこれらは同じものでベクトルが内か外かの違いだけで、それを支えるのが国際交流である、という話が新鮮でした。また福島原発など災害後の支援について、支援の際に留意すべきことなど非常にわかりやすく具体的な事例をもとにお話しいただきました。参加者からは「周りの人のことを他人事と考えるのはやめるべきだと思った」、「国境を越えた人と人のつながりが素敵だと感じた」とのコメントがありました。

午前の部が本格スタート

基調講演に続いて行われた「セッション1」では、参加者は6講座の中から関心のある講座を選択して受講しました。1時間半の講座では、長野県を本拠地とする国際協力・国際交流団体6団体が取り組んでいる課題と活動内容を聞き、後半では講師から課題が出されて、参加者はグループに分かれて意見を出し合うという参加型の講座です。

講座A:お隣に難民が来たら? 〜地域での難民支援〜     講師:滝澤 三郎(信州発国際貢献の会)

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お隣に難民が来たら? 〜地域での難民支援〜

難民とは?から始まり、難民を取り巻く環境、難民受け入れの現状など、難民についての概要の説明がありました。そのあと団体設立の経緯や活動内容が紹介されました。講座の後半では、「信州発国際貢献の会を強化するにはどうしたらいいか」について、各グループが話し合いをしました。グループから出されたアイデアには、フェイスブックなどの活用、職業訓練校等との連携、また物販(料理、民芸品、民族衣装)などを通じた資金調達などがありました。ある参加者は「国際交流を考えるきっかけとなった」と感想を述べていました。

講座B:アフガニスタン自立支援     講師:荻原 重明(千曲国際交流協会)

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アフガニスタン自立支援

アフガニスタンの歴史、アフガニスタンのチャリカ市支援を始めた理由、活動内容(緊急支援物資の調達、医療教育施設修復、アフガニスタンからの研修生受け入れ、千曲市民とチャリカ市民との交流)について団体より説明がありました。講座の後半では、「高校生のような若い世代が参加可能な途上国支援とは、どのようなものでしょうか?」という課題をグループごとに考えました。グループ発表で出された意見に、「学校単位で国際協力や開発途上国について知ることができるイベントやセミナーに積極的に参加することから始めたらどうか」、「人と人とが交流することで、異文化であった世界が多文化へ変化し、自分たちがかかわることが見つかるはず」などの意見がありました。

講座C:ほんとは楽しい多文化共生     講師:川澄 利枝子(NPO法人中信多文化共生ネットワーク)

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ほんとは楽しい多文化共生

松本市こども日本語支援センターで、日本語支援を行う講師の「相手を知るということから始まる」や「コミュニケーションは伝えたい“気持ち”で伝わる」という講師の言葉が印象的でした。参加者の感想に、「海外から日本に来た人にできることや、どうしたら外国の方々が不自由なく同じように生活できるか、よく考えられました」、「共生なんてことはあまり考えなかったが、身近なものであることを見出した」といった意見がありました。

講座D:イラクの子ども達への支援と交流     講師:西村 陽子(アラブの子どもとなかよくする会)

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イラクの子ども達への支援と交流

イラク戦争後にイラク国内で様々な問題が発生し、多くの子どもたちが犠牲になりました。これら子供たちを支援するため団体を立ち上げ、小児医療の支援や、患者の闘病生活支援など、団体の活動内容の説明がありました。団体が活動を立ち上げたイラク戦争後は関心も高く良かったが、歳月を経るにつれて支援の数や量が減少してきた。これらの現状を踏まえて、新しい支援の在り方について参加者の方々に考えてもらいました。若者の参加を促進する(例:学園祭やイベントで伝える)、イラクの人びとと交流する、などの意見が出ました。

講座E:福島支援から考える     講師:神谷 さだ子(NPO法人日本チェルノブイリ連帯基金)

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福島支援から考える

団体の20年間のチェルノブイリ原発事故後の被災地支援活動と、長期にわたる健康被害、環境汚染の深刻さについて講師から説明がありました。チェルノブイリからの学びを福島につなぎ、福島の人びとに寄り添う活動を継続していくという報告が講師からありました。参加者からは、「現状をどのように克服していくかについて真剣に考えあったこと、他の人の問題を自分の問題として捉えようと考えたことが良かった」と感想を述べていました。

講座F:ソバで国際協力     講師:氏原 睦子(NPO法人アジア麻薬・貧困撲滅協会)

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ソバで国際協力

ミャンマーにおけるソバ栽培の背景、ミャンマー政府の麻薬統制と日本のかかわり、「ソバ・プロジェクト」の内容と課題について講師から報告がありました。講座の後半では「ソバ・プロジェクト」を盛り上げる方法について、グループごとに話し合い発表しました。参加者からは、ミャンマーの農家のモチベーションを上げるアイデア、日本国内あるいは世界的に広報するアイデア、ミャンマー国内でソバを普及するアイデア等は出されて、大変盛り上がりました。

とってもおいしいグローバル・ランチ

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楽しいランチタイム

本セミナーの目的の一つは、参加者同士のネットワークを構築することです。そこで、できるだけ多くの方々と交流していただきたいと思い、立食形式の昼食にしました。テーブルの上には、世界各地の料理がズラリ。おいしい料理と駒ヶ根の美しい景色に参加者同士の会話も弾み、楽しいひと時となりました。

そして午後の部へ!

午後の「セッション2」では、日ごろ国際理解教育(開発教育とも言われています)を実践している教員や青年海外協力隊OBによる参加型ワークショップが5つ行われました。参加者は5講座の中から関心のある講座を選んで参加しました。

講座A:一枚の看板     講師:宮澤 久美子(元青年海外協力隊員)

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一枚の看板

途上国を旅行中、ある学校の前で寄付を呼びかける看板を目にした・・・という設定で、自分は何を感じ、どう行動するかを考え、グループ討議し、現地への支援についての視点を考える、という内容です。参加者からは、@ひとりで援助するには限界があると思った。周囲を巻き込むのが大切。A現地の人にとって、現地の価値観で、それは本当に必要なことなのか?支援の使い道はそれでいいのか?考えなければならないと感じた。B自立のためには、現地の人と一緒に考えることが大切だと感じた、という感想が挙がりました。

講座B:戦争が始まった・・・!     講師:北原 照美(駒ケ根市立赤穂南幼稚園教諭)

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戦争が始まった・・・!

戦争が起こったと想定し、当事者としての役割を演じることを通じて、様々な立場の人がどのように感じ行動するのかを疑似体験するワークショップです。自分の利益や考えを押し通そうとしたら・・・?誰のどのような行動が戦争を終わらせることにつながるのか、平和な社会を作るために自分にできることは何かなどを参加者は考えました。参加者から出た意見には、「大統領になると我を忘れて戦ってしまう。TVで見る各国の大統領も本当の顔は違うのかもしれない」、「民衆の声は聞き入れてもらえないと感じた」、「国としてどんな国になりたいのかを明確にもっている必要がある。そして、利権や目先のことに振り回されないことが大事」などがありました。

講座C:あなたのケータイはつながっている!?     講師:田邉 紗也子(長野県飯田長姫高校教諭)

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あなたのケータイはつながっている!?

日本では一人一台が当たり前となったケータイが、世界の抱える問題と密接にかかわっていることを知り、何ができるかを考えることが講座の狙いです。趣向を凝らしたアイスブレイクに続き、ケータイクイズなど多様なアクティビティがありました。参加者からは「ケータイと世界のつながりが理解できた。考える、知る、読む、見る、聞く、話すなど様々な要素が入っていて楽しく参加できた」という感想が寄せられました。

講座D:新聞から世界が見える     講師:木下 正彦(伊那市立長谷中学校教諭)

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新聞から世界が見える

参加者は5グループに分かれて、12月3日から5日の主要2紙から、テーマに基づく記事を編集して、テーマ新聞を作成して発表しあいました。「ユーロ危機 ドルとの攻防」、「ミャンマー民主化が進む」「沖縄」などのテーマがありました。参加者からは「テーマ新聞作成のために、視点を定めた新聞の見方、読み方ができた」、「2紙であるが、「比較読み」ができ、各紙の特徴を観察できた」との感想が寄せられました。

講座E:世界がもし100人の村だったら 〜世界の縮図を体験しよう〜     講師:小林 有子(元青年海外協力隊員)

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世界がもし100人の村だったら 

開発教育協会出版の「世界がもし100人の村だったら」を使用して、世界の現状を体感して、格差の存在する世界の状況を改善するために参加者が出来る事は何かを考えました。参加者から出されたアイデアには、「世界の現状をたくさんの人の知ってもらう」、「フェアトレード商品を買う」、「青年海外協力隊/シニア海外ボランティアに参加する」、「CSR(企業の社会的責任)の一環として不要な服を途上国に送る活動をしている企業に協力する」などがありました。

今年もやります!

参加者の皆さんからは「たくさんの学びがあったセミナーであった」と言っていただきました。一方で、「講座の時間をもう少し長くしてほしい」という意見もあり、今後改善すべき点も多くありました。運営上の課題を克服して、第2回目となる「信州グローバルセミナー2012」を今年も開催しますので、皆様ぜひご参加くださいね。