コモロは、被兼轄国としてマダガスカル事務所により所管されています。

コモロ連合(以下「コモロ」という。)はマダガスカル北西沖約500km、モザンビークとマダガスカルの間に横たわる幅1,000kmの海峡のちょうど真ん中に位置する、グラン・コモール島、アンジュアン島、モヘリ島の3つの島からなる、人口80万人ほどの小さな島国です。
(東南のマイヨット島については、コモロ側は領有を主張していますが、実態上、フランス領として国際的に認知されています。)
主な産業は漁業や農業で、香辛料や香水の原料などを輸出しているほか、フランスやマダガスカルに15〜20万人の労働者が出稼ぎに出ており(注1)、これら出稼ぎ者からの送金もコモロの経済を大きく支えています。
経済規模はGNIが約400億円、日本で県別総生産が最も小さい鳥取県(2兆円)のさらに50分の1の規模です(注2)。
同国は1975年の独立以来、幾たびもクーデターやその未遂行為が発生するなど、政治的に不安定な状態が断続的に生じていました。直近では99年にクーデターが発生し、日本を含む援助機関等による事業も停止せざるを得ない状況となりました。
しかしながら、01年のフォンボニ合意により各勢力が和解、02年には選挙によりアザリ大統領を選出、続いて04年の自治島議会選挙及び議会選挙も平和裏に実施しました。
06年の大統領選挙によって成立したサンビ大統領政権は、08年3月のアンジュアン島を本拠とする分離派(反中央政府派)の武力による掃討及びその後のアンジュアン島自治政府大統領の実施、並びに、09年5月の憲法改正の国民投票、また、同年12月の国民議会選挙を民主的に実施しており、当面の政治的安定がもたらされつつあります。
(※)関連する外務省ホームページ:
ア.人口:約84万人
イ.国土面積:約2,000平方キロメートル(ほぼ東京都大)
ウ.GNI:約4億USドル(≒400億円)
エ.一人当たりGNI:680USドル
オ.経済成長率:-1.0%
カ.物価上昇率:3.0%
キ.地域経済圏:東部・南部アフリカ共同市場(COMESA)に加盟
ク.主要輸出品:丁子(クローブ)、イランイラン(香水の原料)、バニラ
日本政府/JICAは80〜90年代にかけて、水産分野や医療分野における技術協力及び無償資金協力並びに食糧援助などを行ってきましたが、99年のクーデター発生以降は研修員受入事業などの小規模な事業に絞り込んで協力を行ってきました。
しかしながら、08年のアンジュアン島自治大統領選挙後は政治的にも安定が見られ、同年5月にはTICADIV(アフリカ開発会議)ではサンビ大統領が福田総理(当時)と会談し、同総理からも援助の再開に向けた発言があったことから、これらを踏まえ、09年4月に無償資金協力により食糧援助として4.7億円のコメの供与を行ったほか、09年6月、アフリカ部・当事務所合同で人間の安全保障プログラム協力準備調査団を派遣し、主に保健医療分野や職業訓練(水産)分野において協力を検討しています。
特に職業訓練(水産)分野では、80年代中ごろに日本が供与した「水産センター」(99年からの政治混乱で大きく損傷)を母体にコモロ政府が「国立水産学校」を開設しており、JICAはこれに対してマダガスカルのコンサルタントを活用した支援やモロッコにおける第3国研修による支援など、仏語圏アフリカにおけるネットワーク構築にも資する支援を行っています。
(※)関連する外務省ホームページ: