現在の場所は

プレスリリース

タンザニア連合共和国向け円借款契約の調印―TICAD IVを踏まえて、同国の成長の加速化、貧困削減を「政策・制度面」から支援―

2009年03月04日

1.国際協力機構(理事長:緒方 貞子)は、3月3日、タンザニア連合共和国との間で、「第6次貧困削減支援借款」として、総額20億円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

2.本借款は、インフラ建設などのプロジェクト支援とは異なる「政策・制度改革型支援」と呼ばれるものであり、タンザニア政府が国家最上位計画として位置付けている、「成長と貧困削減のための国家戦略(スワヒリ語でMKUKUTAという。(注1))」を実現するために設定した行動目標に対する同国政府自身の取組みを評価し、供与に至ったものです(注2)。

3.MKUKUTAは、経済成長を通じ貧困削減を達成していくとしていることが大きな特徴です。とりわけタンザニア政府は、インフラを中心とした経済成長の基盤整備や農業の生産性向上を通じた所得貧困の改善を重要視しています。JICAでは、政策対話のための専門家をタンザニア政府に派遣し、インフラセクターを中心に政策・制度の改善等に関する政策提言を行っています。また、農業セクターの政策策定及びその実施枠組の構築を中央省庁や県のレベルで支援しています。このようにJICAは、本借款による同国政府財政への資金援助のみならず、政策提言を通じて本戦略の実現に向けた支援を行っています。なお、支援にあたっては、世界銀行を始めとする多くのドナーとの協調を進めています(注3)。

4.2008年10月よりJICAは、技術協力、有償資金協力(円借款等)、無償資金協力というODAの3つの手法を一元的に実施する機関となりました。そこで、JICAは、インフラ整備支援を行うのみならず、その維持運営管理の政策がとられるよう本借款のような政策・制度改善を進めるとともに、維持運営管理等のための技術協力も行う等、3つの手法を効果的に組み合わせた支援を実施することにより、相乗的な効果を生み出すことを目指しています。さらに、タンザニアにおいては、GDPの約50%を占め成長の牽引役となる農業開発を主軸とした支援や、行政における説明責任向上や財政能力の強化を、それぞれの支援にあった手法を活用しながら展開していく方針です。このような新JICAの取り組みは、タンザニアの今後の成長を牽引していくものとして、同国及び他ドナーから期待がよせられています。

(注1)MKUKUTAとは、5年間(2005〜2009年度)にわたり実施される開発政策にかかる行動計画であり、「成長と所得貧困削減」、「生活の質と社会福祉の改善」、「良い統治及び説明責任」という3つの大きな枠組みを設定し、その中にさらに達成すべき詳細な指標を設定しています。

(注2)JICAはこれまでも行動目標に対するタンザニア政府自身の取組みを各段階で評価し、「第4次貧困削減支援借款(2006年3月に円借款貸付契約を調印)」及び「第5次貧困削減支援借款(2007年9月に円借款貸付契約を調印)」を供与してきています。

(注3)個別ドナーが、各自の制度を前提に支援や評価を実施する際にタンザニア政府に求める行政的負担を減らし、援助の取引費用を軽減することが出来るように、世界銀行、イギリス、オランダ、スウェーデン、EU等多くのドナーと、種々の協調を進めています。


(参考)

1.借款金額及び条件
【画像】

2.計画実施主体
計画実施者はタンザニア連合共和国・財務経済省(Ministry of Finance and Economic Affairs、住所:P.O. Box 9111, Dar es Salaam, Tanzania、TEL:255-22-2111174 FAX:255-22-2112856)です。

以上