バングラデシュ縫製工場の耐震化に技術協力と10億円の資金支援

2013年10月3日

2013年10月3日、JICAはバングラデシュにおける、縫製工場の安全性向上支援に係る5者間の覚書きを、バングラデシュ縫製品製造業・輸出業協会(BGMEA)、バングラデシュ・ニット製品製造業・輸出業協会(BKMEA)、バングラデシュ中央銀行、住宅公共事業省と取り交わしました。本支援は2013年4月24日に縫製工場が入るテナントビル(ラナ・プラザ)の崩落によって1,133人が亡くなった事故を受け、縫製産業従事者の労働環境改善のために建物の安全性向上を図るものです。

署名式の様子

本支援では、JICAならではの技術協力と円借款の組み合わせにより、全国に約4,000あるといわれる縫製工場の耐震化や建て替えを促進していきます。耐震診断の実施に関しては、技術協力「自然災害に対応した公共建築物の建設・改修能力向上プロジェクト」の実施機関である公共事業局が、日本人専門家の技術的な支援を受けて実施します。耐震化や建て替えは、円借款「中小企業振興金融セクター事業」(市中銀行を通じて、中小企業に設備投資等のための中長期資金を供与するプロジェクト)に約10億円の特別枠を設けます。

バングラデシュの縫製産業は、貧困層を中心とする約400万人(うち女性が約300万人)の雇用を創出し、全輸出収入の80パーセントを占める同国経済の根幹を支える重要産業です。しかし、ビルの崩落事故発生後から、安全な労働環境や待遇改善を求める縫製産業従事者によるデモや暴動がたびたび発生し、社会不安の要因となっています。現時点において、安全な労働環境の構築に向けた取り組みは、十分に進展していません。

ビルの崩落事故発生後、世界がバングラデシュの対応に視線を注ぐ中、わが国は他国に先駆けて関係機関と調整しつつ、実施中案件を活用する形で、工場の安全性向上につながる具体的な支援策を打ち出しました。本事業の実施を通じて、JICAは縫製産業従事者の労働環境改善に貢献するとともに、バングラデシュの着実な経済発展を引き続き支援していきます。