民間提案型のPPPインフラ事業調査で、8件の採択を決定

−官民が協働で開発途上国のインフラ事業に取り組む−

2013年10月10日

国際協力機構(JICA)は、官民連携で取り組むPPP(Public Private Partnership)インフラ事業に関し、民間からの提案に基づき事業計画策定を実施する枠組み「協力準備調査(PPPインフラ事業)」を平成22年度より開始しました。今年5月10日には、平成25年度1回目、通算7回目となる公募を行い、8件の調査案件を採択しました(別表:採択案件一覧表参照)。

今回の公募では、20件の提案が、49法人(のべ60法人)より提出されました。

今回は、タイに関する案件が初めて採択され、支援対象国が拡大したほか、スマートシステム技術の活用、気候変動対策に貢献する風力発電事業などの新たな分野の事業や、地方自治体と連携した水道改善事業などの新たな取り組みが含まれています。

さらに、インドの「デリー・ムンバイ間産業大動脈(DMIC)構想」に資する空港案件や、東南アジア地域における道路、工業団地、都市開発など、わが国のインフラシステム輸出に貢献する案件が含まれており、「日本再興戦略」や「インフラシステム輸出戦略」等の政府施策推進に貢献するものとなっています。

今回決定した採択案件は、事業の必要性、実現可能性、官民の役割分担、円借款や海外投融資による資金供与の可能性、および開発効果等の視点から総合的に評価し、選定したものです。

新興・開発途上国におけるインフラ整備においては、建設段階のみならず、完工後の運営・維持管理を含めたインフラ事業の一部に民間活力を導入し、さらに高い効果と効率性を目指す、官民協働によるインフラ整備の動きが世界的に急速に拡大しています。このようなPPPインフラ事業においては、官民の適切な役割分担を策定するために、案件形成の初期段階から官民連携で取り組むことが重要となります。本制度は、ODA資金の活用を前提としたPPPインフラ事業の民間部分への投資を計画している民間法人から事業提案を公募し、当該提案法人にJICAが調査を委託するもので、調査費用のうちJICAが負担する上限は1億5,000万円となっています。調査は、官民双方の役割分担を含むPPPインフラ事業全体を対象に、事業化に向けた計画策定を行うことを目的としています。

本調査制度は、日本政府が策定を進めている成長戦略において重要政策課題とされている、わが国民間企業の強みを生かした海外でのインフラシステム輸出の具体的推進策のひとつとしても注目を集めています。

JICAは、今後も、膨大なインフラ整備需要を抱える開発途上国の経済成長を支援するため、わが国民間セクターの資金や活力を効果的に引き出し、活用する役割を、本調査制度を活用・改善しながら推進し、開発途上国・民間セクター・ODAがWin-Win-Winとなる官民パートナーシップ関係の構築を進め、より効果的で効率的な援助を目指して活動していきます。