インド向け円借款契約の調印:インドインフラ金融公社への長期資金供給により同国の官民連携によるインフラ整備を後押し

2016年3月14日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、3月11日、ニューデリーにおいてインドインフラ金融公社(India Infrastructure Finance Company Limited:IIFCL)との間で、「官民連携インフラ・ファイナンス促進事業」を対象として500億円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

インドは著しい経済発展を遂げている一方で、今後も長期にわたって持続的成長を維持していくためには、インフラ整備の遅れを解消することが最重要課題のひとつであると広く認識されています。インド国内のインフラ整備には膨大な資金が必要ですが、財政資金は限られているところ、インド政府は、官民連携(Public Private Partnership:PPP)による民間資金の活用を積極的に推進しています。政府主導で多くのインフラセクターにおけるPPP事業方式の採用が推進された結果、現在では世界最大級 のPPP市場に成長しています。

一方、過度な競争による採算性の悪化、用地取得・許認可の遅れなどのために、民間企業によるインフラ投資は近年停滞傾向にあります。また、インフラ整備における民間資金供給の中心であった商業銀行も、PPPの主要対象事業である道路・電力等特定セクターへの与信集中が進み、短期調達・長期運用に伴う金利リスク拡大等が懸念され、インフラ事業へ長期資金の供給を続けることが難しくなってきています。一方、商業銀行にかわってインフラ事業に長期資金を供給する証券市場はインド国内においてまだ成熟していません。

そこで、インドにおけるインフラ事業への長期資金を供給することを目的として、2006年に設立されたインド政府100%出資の政府系金融機関であるインドインフラ金融公社(India Infrastructure Finance Company Limited:IIFCL)がより活発な役割を果たすことが期待されています。本事業では、インド政府の保証のもとJICAからIIFCLへ融資を実施することで、IIFCLがその資金を用いてインフラ整備に必要な長期資金を供給することを可能にします。これにより、PPPによる社会基盤インフラの整備促進が図られ、もって民間資金の活用を通じた経済発展に貢献することが期待されます。

(参考)
1.借款金額および条件

案件名 借款金額
(百万円)
金利
(%/年)
償還期間(年) 据置期間(年) 調達条件
本体 コンサルティング・サービス
官民連携インフラ・ファイナンス促進事業 50,000 円LIBOR(下限金利0.1%) 20 6 一般アンタイド

2.事業実施機関
インドインフラ金融公社 (India Infrastructure Finance Company Limited)
住所: 8th Floor, Hindustan Times Building, 18 & 20, Kasturba Gandhi Marg, New Delhi-110 001, India
TEL: +91 -11-23708263, FAX: +91 -11-23766256

3.今後の事業実施スケジュール(予定)
(1)事業の完成予定時期:2022年3月(貸付完了時をもって事業完成)
(2)コンサルティング・サービス(施工監理等):本事業においては、コンサルタント雇用を予定していません。
(3)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージ入札公示:本事業においては、インドインフラ金融公社が資金供与するサブローン対象事業において、逐次事業実施に必要な調達が行われる予定です。