ラオス向け円借款契約の調印:水の需要が増す首都における住民の衛生環境の向上、投資促進を支援

2016年3月23日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、3月23日、ラオス人民民主共和国の首都ビエンチャンにて、同政府との間で「首都ビエンチャン上水道拡張事業」を対象として102億7,100万円を限度とする円借款貸付契約に調印しました。

本事業は、首都ビエンチャン南部に位置するチナイモ浄水場の拡張と中心部の送配水関連設備の更新を行うことにより、水需要が増大している首都における上水道サービスの改善を図るものです。本件にかかる貸付資金は、土木工事、資機材調達及びコンサルティング・サービス(施工監理等)の費用に充当されます。

ラオスは、近年、年率7%以上の経済成長が続いており、これに伴い首都ビエンチャンでは人口の増加や工業団地・大型商業施設の建設が進んでいるため、今後は生活用水のみならず、工業・商業向けの水需要が増大していくことが見込まれています。ラオス政府は、2020年までに都市部の水道普及率を80%にすることを目標として掲げていますが、現在の首都の水道普及率は72%に留まり、既存の浄水場は過負荷運転を余儀なくされています。さらに、配水管網の整備が不十分であるため恒常的な断水も発生しており、安全かつ安定的な飲料水を供給できず、市民の健康への悪影響を及ぼすことが懸念されています。

このような背景から、重要課題とされる2020年以降の水供給不足を解消するため、本事業に係る資金協力がラオス政府より要請されました。本事業により、現在一日あたり80,000m3の処理能力を有するチナイモ浄水場は120,000m3に拡張される計画です。

わが国は、これまで無償資金協力にてチナイモ浄水場はじめ首都の浄水場の改修を行ってきたほか、技術協力を通じて首都ビエンチャンを含む各県水道局の水道施設の運転・維持管理に従事する技術者の育成支援を行ってきました。現在、技術協力プロジェクト「水道公社事業管理能力向上プロジェクト」を実施中であり、本事業で建設された施設の運営・維持管理を担うビエンチャン水道公社の経営能力強化に資する技術支援を展開しています。

これまでの日本の支援と合わせて本事業を実施することにより、首都ビエンチャンの安定的な水供給が確保され、市民の衛生環境の向上や民間企業からの投資促進に貢献することが期待されます。

(参考)
1. 借款金額及び条件

案件名 借款金額
(百万円)
金利
(%/年)
償還期間(年) 据置期間(年) 調達条件
本体 コンサルティング・サービス
首都ビエンチャン上水道拡張事業 10,271 0.70 0.01 30 10 一般アンタイド

2.事業実施機関
ビエンチャン都(Vientiane Capital)
住所:Sethathirath Road, Ban Kaoyot, Sisattanak District P.O. Box 2787, Vientiane Capital, Lao P.D.R
TEL: + 856 - 21 - 212629
FAX: + 856 - 21 - 252690

3.今後のスケジュール(予定)
(1)事業の完成時期:2021年4月(施設供用開始をもって事業完成)
(2)コンサルティング・サービス(詳細設計)にかかる招請状送付予定時期:2016年6月
(3)本体工事に係る国際競争入札による最初の調達パッケージの入札公示
調達パッケージ名:
土木工事(Civil Works)
電気・機材調達(Procurement of Electrical/Mechanical Equipment)
予定時期:2017年8月