ミャンマー向け無償資金贈与契約の締結:ヤンゴン河の航路標識の整備により航行の安全性向上に貢献

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2020年7月3日

国際協力機構(JICA)は、7月2日、ヤンゴンにて、ミャンマー連邦共和国政府との間で、「ヤンゴン河航路標識改修計画」を対象として13億9,900万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

ミャンマーでは近年の経済成長に伴い、ヤンゴン港における貨物取扱量が増加しています。近接するティラワ地区における経済特別区と周辺のインフラ整備の進展もあり、同港はミャンマーの物流拠点として今後一層重要な役割を果たすことが期待されています。一方で、ヤンゴン河の河口からヤンゴン港までの航路は、狭い川幅と強い潮流の自然条件に加え、不十分な航路標識や未整備の航路管制システムにより、航行リスクが高く、船舶の衝突や座礁事故がしばしば発生しています。また、夜間の船舶航行支援施設が未整備であるため、航行は日中のみに制限され、ヤンゴン港へのアクセスのボトルネックとなっています。

本案件は、ヤンゴン河に航路標識や気象海象観測所を整備することで、同河の船舶航行の安全性向上とミャンマー国内外を結ぶ物流の効率化を図り、ミャンマーの貿易の活性化に寄与することが期待されます。本案件は、SDGsゴール8、9に貢献します。


案件の詳細は以下の通りです。

【案件基礎情報】
国名 ミャンマー連邦共和国
案件名 ヤンゴン河航路標識改修計画(The Project for Rehabilitation of Vessel Traffic Navigation Aids in Yangon River)
実施予定期間 34ヵ月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関 ミャンマー港湾公社(Myanma Port Authority: MPA)
対象地域・施設 ヤンゴン地域
具体的事業内容(予定) ① 施設整備
灯浮標(新設・交換:24 基、補修:7 基)、灯台(3 基)、気象海象観測所(2 か所)の設置
② コンサルティング・サービス
詳細設計、入札補助、調達監理、ソフトコンポーネントとして航路標識の管理・保守及び気象海象観測の支援