プロジェクト概要
プロジェクト名
(日)イロイロ州地域地域活性化・LGUクラスター開発プロジェクト
(英)Capacity Enhancement Program of Metropolitan Iloilo-Guimaras Development Council(MIDC) and Banate Bay Resource Management Council Inc.(BBRMCI)
対象国名
フィリピン
署名日(実施合意)
2007年3月20日
プロジェクトサイト
イロイロ州
協力期間
2007年10月5日から2010年10月6日
相手国機関名
(日)イロイロ州政府、メトロイロイロ・ギマラス経済開発評議会及びバナテ湾資源管理評議会
(英)Iloilo Provincial Government in cooperation with MIGEDC and BBRMCI
背景
1991年に制定された地方自治法の下で、基本的な公共サービスの提供義務が地方自治体(LGU)に移管された。しかし、LGUの多くは財政面でも人材面でも委譲された事業を効果的に実施する能力が十分でない。このような状況の下で、近隣地域共通の課題に対処したり、資源や技術をプールして、個別には対応困難な業務を効果的に実施するための近隣自治体の連合体(LGUクラスター)が各地で形成されている。地域によっては、先進的な事例として注目され、長年の実績がある連合体が存在している。
当プロジェクトの対象地であるパナイ島イロイロ州では、イロイロ市と周辺の5町とギマラス州から構成される都市型LGUクラスターであるメトロイロイロ-ギマラス経済開発評議会(MIGEDC)と、バナテ湾周辺の4町で構成する農漁村型LGUクラスター、バナテ湾資源管理評議会(BBRMCI)が形成され、それぞれメンバーLGUの拠出金をもとに、関係機関と調整する役割を持つ事務局を設置しLGU間共通の課題に対する調整や技術支援を行っている。
イロイロ州は、フィリピン中部パナイ島に位置し、2市42町を擁する。都市地域と沿岸部を含む農山漁村地域に大別され、セブに次ぐビサヤ地域の政治・経済の中心地として急成長中のイロイロ市を有する一方、周辺のビサヤ海は有数の漁業地帯である。しかし、都市地域では農村からの急激な人口流入によるスラム地域の拡大、人口増加や経済活動による課題が浮上し、特に都市化が進むにつれ、周辺の無秩序な開発とともに、幹線道路網につながる地方道路やその背景となる交通計画の準備が遅れており、都市及び周辺地域の発展に支障をきたしている。一方、農村漁村地域では、マングローブ林やさんご礁の破壊を伴う沿岸環境の劣化や違法漁業に伴う環境問題が深刻化し、沿岸資源の破壊により、住民の貧困問題が顕在化している。
そのような課題に対処し、それぞれの地域での十分な開発・環境事業計画立案、実施、及び運営指導のノウハウを確立するため、メトロイロイロ地域とバナテ湾岸地域の2つのLGUクラスタ-を実施機関とし、それぞれの問題に対処する計画策定をとおして、事務局機能の向上と、各メンバーLGU関係職員の技術的能力向上をはかり、事務局をとおした地域へ技術支援のメカニズムを強化する必要性がある。
目標
上位目標:
- 持続可能な交通計画および交通管理がイロイロ都市圏・ギマラス地域で実施される。
- イロイロ州において、持続的な資源利用が可能な広域沿岸資源管理を通した水産行政におけるLGUクラスターが効果的に機能する。
プロジェクト目標:
- イロイロ都市圏・ギマラス地域における交通管理計画が関係LGU、中央省庁、民間セクター等の参加を得て策定される。
- バナテ湾とバロタック湾において複数自治体にまたがる広域な沿岸資源管理体制が強化される。
成果
- 1-1.
- イロイロ都市圏の交通データが収集され、分析され、公開される。
- 1-2.
- 住民参加のもとで交通問題が検討され、交通管理オプションが選定される。
- 1-3.
- 交通管理に関する試験的事業が実施され、住民や関係民間セクター参加のもとで評価検討される。
- 1-4.
- 訓練とプロジェクトの参加を通じてMIGEDC-PMOとMIGEDCメンバーLGUの能力向上がはかられる。
- 2-1.
- 包括的な沿岸資源利用計画が策定される。
- 2-2.
- 減少した沿岸資源の回復に向けて必要な管理活動が実施される。
- 2-3.
- 上記1,2を実現するために、広域資源管理を担うBBRMCI及び関連諸組織の能力向上がはかられる。
- 2-4.
- 持続的な沿岸資源の利用と保全のための広報活動が実施される。
活動
- 1-1.
- 主要な交通管理関連機関の能力および現在のイロイロ都市圏における交通情報の調査及び収集データの集約・公開。
- 1-2.
- 交通関係者(供給側・管理側)や住民(利用側)の参加を得た交通管理の問題点とニーズ分析
- 暫定計画策定のためのデータ分析を通じた交通管理オプションの検討・策定。
- 1-3.
- 公聴会を通じたデモ・プロジェクトと実施サイトの選定及び試験的事業サイクルの実施。
- 交通関係者を対象とした試験的事業の実施と結果の測定・評価検討及びその結果に基づく包括的交通管理計画ならびに事業プロセス・マニュアルの策定。
交通管理調査分析と試験的事業サイクルに関するセミナー・訓練(OJT)の実施。
- 国内の交通管理グッド・プラクティスから学ぶためのセミナーの実施。
- 2-1.
- バナテ湾の沿岸資源の分布・利用状況調査、参加型の資源状況評価活動の実施普及、沿岸資源利用指針・計画の策定、及び沿岸資源管理オペレーション・マニュアルの作成。
- 2-2.
- 違法漁業の取り締まり体制及び既存のMarine Protected area (MPA)活動の強化、モデル地域における資源増養殖活動の実施、漁民を対象とした資源破壊的な漁具・漁法からの転換と適正漁業技術ないし養殖技術の普及、及びモデル地域の資源回復状況調査・分析と資源増殖活動へのフィードバック。
- 2-3.
- 資源管理能力強化のためのBBRMCI及びLGU職員を対象とした講師研修、BFARMC及びバランガイのリーダー研修の実施、及び沿岸資源管理の関連組織(LGU・州など)を対象とした広域沿岸資源管理システム普及の検討。
- 2-4.
- 地域住民を対象とした沿岸資源保全及びプロジェクト活動に関する広報活動の実施。
投入
日本側投入:
- 専門家派遣(総括、都市交通管理、都市計画/Public involvement、研修調整、その他必要に応じ派遣)
研修
機材供与(研修機材、事務機器等)
- 専門家派遣(総括、コミュニティ沿岸資源管理、データ管理、研修調整、その他必要に応じ派遣)
研修
機材供与(研修機材、事務機器等)
相手国側投入:
- カウンターパート人員の配置
プロジェクト活動に必要な日本人専門家執務室、施設の提供
光熱費や国内通信など基本的プロジェクト運営費用
ページ上部へ戻る