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プロジェクト概要

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プロジェクト名

(和)農村地域における社会経済開発のための地場産業振興にかかる能力向上計画

対象国名

ベトナム

署名日(実施合意)

2008年10月22日

プロジェクトサイト

北西部4地方省

協力期間

2008年12月1日から2011年11月30日

相手国機関名

(和)農業農村開発省農林加工製塩業局

背景

ベトナム国は、「ドイモイ(刷新)政策」導入以降、市場経済の導入などで著しい経済成長を遂げており、特にここ5年間は旺盛な外国直接投資に牽引された第二次産業や第三次産業の進展により、毎年7%を超える経済成長を達成している。また、経済成長が進む中、同国の貧困率は著しい改善を見せているが、他方で、同国のジニ係数が増加傾向にあるなど、都市・地方間の格差が拡大傾向にあり、同国の持続的発展にとって、このような格差是正が大きな課題となっている。中でも、北西部地域4省(ディエンビエン省、ホアビン省、ライチャウ省、ソンラ省)は、少数民族が多くを占め、貧困率もいまだ40%近くであり、貧困削減の重点地域とされている。

同国人口の4分の3が農村部に居住し、その多くが不安定な農業収入に依存している現状を改善し、地方の農村部の開発を通して地方住民の生計向上を図ることが、同国が、格差拡大に伴う社会不安定化を防ぎつつ、持続的な成長を遂げるための重要な鍵となっているが、このような課題を解決するため、ベトナム政府は同国社会経済開発5カ年計画(2006〜2010年)において、非農業分野での雇用確保、及び生計向上にとって重要な役割を担うとの認識の下、地域資源を活用した工芸品や農産加工品等の地場産業振興を農村開発の重要課題に据えている。

しかしながら、同国の地場産業の現状は、経済成長が進み、国際経済への統合や国内市場の拡大が進むにつれ、特に産業発展の機会に恵まれた都市部周辺では発展が見られるものの、未だ一部特定地域への波及に留まっており、ベトナム政府が目指す農村部での地場産業振興を通じた生計向上に向け、面的な拡がりを見せていない。

このような背景の下、2004年にJICAにより実施された地場産業振興にかかるM/Pを具体的なアクションにつなげ、農村部における地場産業振興のモデルとなりうる取り組みを支援するための技術協力が、ベトナム政府より我が国に要請されたものである。

目標

上位目標:

プロジェクトにより構築された地場産業振興モデルを活用して他の類似性のある地域でも地域の強みを活かした産品が創出される。

プロジェクト目標:

住民の生計向上につながる地域の強みを活かした産品の創出等の実践的活動を通して、農村部における包括的な地場産業振興にかかるモデルが構築される。

成果

  1. プロジェクト対象地域における行政機関、大衆組織、コミュニティ、その他民間企業、NGO等との間のネットワーク強化により地場産業振興にかかる実施体制が強化される。
  2. 関係する行政機関等におけるスタッフの地場産業振興支援能力が向上する。
  3. パイロットサイトにおいて住民の生計向上につながる地場産業が拡充される。
  4. プロジェクト対象地域及びパイロットサイトでの地場産業振興活動をモデルとした普及活動が促進される。

活動

1.1
プロジェクト対象地域において、関係機関協働による地場産業振興委員会を設立する。
1.2
プロジェクト対象地域において、地場産業にかかる現状調査・ニーズ調査を同委員会と共同で行う。
1.3
同委員会と共同で地場産業振興のアクション・プラン(含むパイロットサイト)を策定する。
1.4
連携ワークショップ等により民間企業やNGO等を含む他のステークホルダーとの情報共有・連携体制構築を推進する。
1.5
地場産品展示会を開催する。
2.1
地場産業振興のための普及ツールを作成し、プロジェクト活動を踏まえ改善する。
2.2
プロジェクト対象地域の行政機関・大衆組織のスタッフの能力向上のための教材等を作成し、プロジェクト活動を踏まえ改善する。
2.3
プロジェクト対象地域の行政機関・大衆組織のスタッフに対する研修を実施する。
2.4
プロジェクト対象地域の行政機関・大衆組織のスタッフによるパイロットサイトの生産従事者に対する地場産業振興にかかる指導・研修(加工技術、商品開発手法、マーケティング手法、組織化・経営管理、販売促進手法等)の支援をする。
3.1
現状調査及びアクション・プランに基づき地場産業振興にかかるパイロットサイトを指定する。
3.2
生産従事者に対し地場産業振興にかかる研修(加工技術、商品開発手法、マーケティング手法、組織化・経営管理、販売促進手法等)を行う。
3.3
パイロットサイトにおける原料生産者、生産従事者、流通業者間の連携を促進する。
3.4
育成対象地場産業のマーケティング調査を生産従事者と行う。
3.5
パイロットサイトにおける生産従事者に対し実務指導(加工技術、商品開発手法、マーケティング手法、組織化・経営管理、販売促進手法等)を行う。
3.6
パイロットサイトにおける地場産品を展示会に出品する。
3.7
ベトナムにおける過去の地場産業振興活動の教訓も踏まえつつ、パイロットサイトにおける地場産業振興活動記録・成果をガイドライン・事例としてとりまとめる。
4.1
プロジェクト活動の広報を行う。
4.2
プロジェクト全体にかかる活動・成果及びパイロットサイトにおける活動・成果にかかるワークショップを開催する。
4.3
プロジェクト対象地域及びパイロットサイトへの視察受入を支援する。

投入

日本側投入:

  • 専門家派遣:チーフ・アドバイザー、組織化・コミュニティ開発、経営管理、商品開発・マーケティング、生産技術普及、広報、業務調整等
  • 機材供与:オフィス用資機材、研修機材、その他プロジェクト活動に必要な機材
  • 研修:地場産業振興施策、一村一品等(日本/タイ)
  • 在外事業強化費:アクション・プランに基づくプロジェクト活動に必要な経費
    (研修/セミナー開催費用、研修テキストや地場産業振興ツール作成費用等)
    (プロジェクト総額:約3.8億円)

相手国側投入:

  • 人材の投入:プロジェクトディレクター、プロジェクトマネージャー、カウンターパート(数名)、庶務関連スタッフ及びその他プロジェクト活動に必要な人員(農業農村開発省及び各省人民委員会関係者等により構成)
  • 建物/施設:プロジェクト活動に必要な日本人専門家執務室、施設の提供
  • プロジェクト運営経費:カウンターパート人件費や活動費等プロジェクトに必要な経費の確保