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第12報:北海道遠軽高等学校 小島啓一先生より
たとえ少しずつでも「持続可能」な活動を

1.教師海外研修に参加するまで

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これらの文具はフィリピンに送られます

2006年より2年間、文部科学省の外国教育施設日本語教員派遣事業(REXプログラム)に参加し、マサチューセッツ州ボストンの高校で日本語を教えました。その後赴任した遠軽高校ではボランティア部の顧問となり、JICA「世界の笑顔のために」プログラムについて知る機会があり、学校として参加するようになりました。使用済みの楽器や絵本、書道セット等を海外の教育機関に寄贈する活動に対して、多くの国で働く協力隊員からのお礼状と現地の子供たち写真が届き、いつか自分自身で現地の様子を見てみたいと思っていたところセネガルの教師海外研修について知り、迷わず申し込みました。初めて足を踏み入れたアフリカは見るもの全てが印象的で、人々との出会いも感動的でした。さらにセネガルのいくつもの学校で、協力隊員が日本から送られた鍵盤ハーモニカを使っているのを見て大変感銘を受けました。

2.英語の授業での実践

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寄贈された楽器を発送前にきれいにしています

帰国後、研修の全般を通してご指導いただいた大津先生のアドバイスを生かし、セネガルで撮った写真や住民インタビューで得られた情報は、高校2年生の英語の授業で、アメリカの奴隷解放と公民権運動について扱った課の中で活用し、またその課の最後には2学年全員(約230名)を対象に「特別授業」を行いました。欧米に奴隷として連れてこられた黒人たちが元々暮らしていたアフリカの現代の姿を、「衣食住」と「若者たちの暮らし」という切り口で紹介しました。生徒からは、人種や住む国を問わず、人はお互いに尊重し合わなければならないという感想が多く寄せられました。去年の夏には再びボランティア部の生徒とともに不用品回収活動を行いましたが、皆以前よりも一層張り切って行いました。

3.ユネスコスクールによるESDの推進

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ラオスの小学生たちです

平成23年度より遠軽高校は道内の高等学校で3つ目の「ユネスコスクール」として認証されました。多くの学校ではユネスコスクールの理念である「ESD:持続発展教育」を推進するための企画・運営等の業務を校務分掌の中に位置づけていますが、本校ではボランティア部が中心となって様々な活動を展開しており、ボランティア部顧問の私が学校全体のボランティア活動の集約や調整を行っています。部活動全員加入の本校ではどの生徒も大変多忙ですが、空いた時間で参加できるような様々なボランティア活動を提供し、1人でも多くの生徒が世代や身分や国境を越えて人と人が支え合う大切さを学び、各生徒が「持続発展社会」の実現に貢献するための「気づき」を与える機会を提供しています。具体的な活動内容はユネスコスクール公式ウェブサイトで見ることができます。

4.高文連ボランティア研究大会

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マラウィの子ども達のところにも届きました

平成24年度、本校は高文連網走支部ボランティア研究大会の当番校となっています。これは毎年100人以上の高校生が参加してボランティアについての見識を深めて各校の実践内容を共有する催しです。ぜひとも次回の大会ではESDの視点に基づき、生徒たちが各地域に根ざしながらも地球全体について考えて活動する、「グローカル」な洞察を与える機会にしたいと思います。基調講演に続いて多くの「分科会」を設けますが、もし可能なら青年海外協力隊の参加者のお話を聞く機会をぜひとも設けたいと考えています。

5.最後に

大学に入るくらいまでは、外国というと真っ先に欧米の先進国を思い浮かべていた自分ですが、様々な機会を通して、特に教師海外研修で直接セネガルを見る機会を得たことにより、今では先進国も開発途上国も、すべて含めた1つの「世界」の中に日本があり、世界のどの場所に暮らす人も尊重するべきであるという意識を、より明確に持つようになりました。今後も、たとえ直接的にセネガルのことを伝える機会がなくとも、この研修を通して学んだ物の見方や考え方、また自分が感じたことの伝え方などは、授業や課外活動の指導を始めとする様々な場所で生かしていきたいです。

次はセネガル訪問前には私たち訪問団に「よさこい」の指導をしてくださり、また訪問後には現地の映像をDVDに編集してくださるなど、アイデア豊富でとても多芸な札幌市立福移小学校の永洞先生をご紹介します。