ネパール 薪・灯油代替燃料技術の支援と普及事業(地域提案型 平成21〜24年度)

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地方農村部で薪を運ぶ女性たち

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バイオブリケットを製造する村の女性たち

ネパール国では、燃料用の薪を得るため次々と森林が伐採され、土砂崩れや洪水を引き起こすなど環境問題が深刻化しています。また、貧困家庭の多くでは炊事に薪を使っており、薪を集めるために、遠くの山まで行かなければならず、貧困層の婦女子に大きな負担になっている現状もあります。バイオブリケット(注1)は、藁や森林の下草、廃材などの「バイオマス」を有効活用するもので、森林破壊の抑制や人口増加に伴うエネルギー需要の増大に対処することができる有望な代替燃料の一つと考えられています。

東川町は、「写真の町ひがしかわ」として写真を通した国際交流の促進に努めているほか、「森林資源循環と森林の再生」や「環境保全型農業」に力を入れており、町内にはバイオマスを資源活用する民間会社もあります。同町とバイオマスなど新エネルギーの開発・普及で協力関係のあったNPO法人北海道新エネルギー普及促進協会(NEPA)は、2009年7月からネパール側のNGOと協働しつつ、カトマンズ近郊の農村部をモデルサイトとして、バイオブリケットと燃焼器の技術的課題を克服するための技術指導を行うとともに、ブリケットの品質管理や持続的な地域資源の活用方法等について支援を行っています。

NEPAの専門家が現地を訪問しバイオブリケットを製造している村人を対象に当該製品の品質向上に向けたトレーニングを実施するほか、ネパール側でバイオブリケットの製造・普及を促進する中核人材を北海道へ招き、東川町での取り組みへの理解や北海道立工業試験場で技術習得をしてもらっています。

(注1)バイオブリケット:原料におがくずや稲わら、砕いたトウモロコシの芯などの植物性廃棄物(バイオマス)を15〜20%混ぜ、脱硫のための消石灰を加えて、高圧で成形した燃料のこと。バイオブリケットは、約90%の脱硫効果があり、酸性雨対策として有効なだけでなく、廃棄物の有効処理、石炭使用量の削減などの効果も見込まれています。