JICAセネガル事務所は、西アフリカのフランス語圏アフリカ諸国の拠点事務所として、モーリタニア、ガンビア、マリ、ギニア、ギニアビサウ、カーボヴェルデを併せた7カ国での協力事業を管轄しており、さらにそれ以外のフランス語圏アフリカの国についても、大使館や事務所からの要請があれば、案件形成段階や事後のフォローをお手伝いしています。
JICAはご存知のように、2008年10月より、かつてのJBICの一部業務である円借款事業を引き継いで行うことになりました。これでボランティア事業を含む技術協力のみならず、有償資金協力(円借款)、そして外務省より承継した大半の無償資金協力の援助のモダリティーの一貫した計画と実施が可能となります。
しかし、現場のプロジェクトを見るにつけ、あらゆる協力形態を動員したプログラム的な視点はもちろんですが、これまで通り「受益者である住民」の視点から協力活動が継続性のあるものとなっているかどうか、といったミクロの「現場の視点」を忘れずにやっていくべきだ、とますます確信をもって考えるようになりました。大きな組織になればこそ、ますますないがしろにできない視点です。
西アフリカの多くの国々では例外なく、政府そのものが安全な飲料水の確保、基礎教育、保健衛生、環境、零細農民や漁民の生活向上といったJICAが重点をおく優先分野の予算や人員の不足、組織制度の脆弱性といった困難に直面しています。そうした困難がつきまとう中では、かならず問われなければならないのが「住民がそれを望み、継続していく意思があるかどうか、住民自身がそれに対応する準備があるかどうか」ということになるかと思います。この観点で、セネガルやその他の西アフリカで過去にJICAが取り組んだ視点はまさにそこでしたし、これからも今後展開されるチャレンジに大きく活かされるべきものだと考えます。
西アフリカの国々のもつ厳しさと豊かさを味わいながら、これらの国の人々と未来を創造する仕事に携わることができるのは大きな喜びだと感じています。