スーダン国ジュバ市内・近郊地域緊急生活基盤整備計画調査(フォローアップ協力)

背景と目的

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ジュバ河川港の桟橋とクレーン

南部スーダンでは、内戦終了後の復興活動が本格的に開始され、生活必需品や建設資材等の物資の需要が急増。南北スーダンの物流を支える河川舟運の重要は大きく、緊急事業として2007年JICAはジュバ河川港の整備を実施しました。他方、増加する河川舟運の需要に対する施設の管理・運営には、南部スーダン政府の監督能力、セントラルエクアトリア州の運営能力ともに、追いつけていない状況であり、本フォローアップ事業を通じての人材育成を実施しました。

  • 実施細則(S/W)調印日:2008年8月29日
  • 実施期間:2008年8月〜2009年8月
  • カウンターパート(CP)機関:運輸道路省内陸水運局(南スーダン政府)
    インフラ省(セントラルエクアトリア州政府)

事業概要

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CPのKosti河川港での研修の様子

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桟橋補修・補強工事の様子

  1. 南部スーダンの全河川港のポリシーメーカーである南部スーダン政府と州内の河川港を運営管理する州政府の役割分担を明確にし、人材育成を通じて管理運営能力を強化します。
  2. 荷役作業の効率化のために必要な機材を調達し、その機材の使用方法等の実地研修を行います。
  3. 船舶運航/係船や港湾内での安全管理を徹底します。
  4. 損傷した桟橋・クレーンを補修・強化します。

二つの行政機関の力関係から問題の生じることの多かった河川港の管理・運営でしたが、両政府職員の現地での訓練や日本での研修を通じ、相互の理解と信頼関係が醸成され、現在では河川港運営委員会が発足、民間企業を含めた関係者間の調整に当たり始めています。その結果、船舶の出入港の管理や港湾利用税徴収などの業務が改善され、今後のジュバ河川港の安全かつ、効果的な利用が期待されています。