イラク向け農業研究人材育成支援 フェーズ2

背景

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研修場所(ICARDA)の農場

多くの中東諸国は、乾燥地に位置し、同じような気候の下で農業を行っているため、農業分野の課題にも多くの共通点があります。シリアには、国際乾燥地農業研究センター(ICARDA:「イカルダ」と呼ばれています)という国際機関があり、乾燥地に適した品種開発や農業技術(効率的な灌漑方法など)の研究を行っています。JICAは、最新の知識・経験を持っている国際機関と連携し、中東諸国に対する支援をシリアで行っています。

  • プロジェクト期間:2010年4月〜2013年3月
  • 実施機関:国際乾燥地農業研究センター

プロジェクト概要

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日本人による講義

イラクとその他の中東諸国から、農業研究者をICARDAに招聘して、研修を行っています。JICAは渡航や研修実施にかかる経費を負担し、ICARDAは研修場所の提供、講師の配置を行うという共同体制で実施しています。研修は、「穀物改良」、「種子改良」、「家畜」の3分野において、毎年、少人数の長期コース(各6名)、もしくは大人数の短期コース(各20名)のいずれかのコースを実施しています。

プロジェクトのハイライト

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フィールド実習

一国の農業発展のためには、その国土に適した品種・技術を開発する農業研究がとても重要です。特にイラクのように、長年の戦争により農業が荒廃した国では、農業研究者の育成が急務となっています。研修を実施しているICARDAは、乾燥地農業の研究を専門とする国際機関であるため、世界のトップクラスの研究者が集まっています。彼らが講師として、講義と実習を行うため、イラクや中東諸国からの農業研究者は、ICARDAで最新の研究方法や研究成果を学び、自国の農業発展に貢献しています。