アフガニスタン向け農業人材育成

背景

多くの中東諸国は、乾燥地に位置し、同じような気候の下で農業を行っているため、農業分野の課題にも多くの共通点があります。シリアには、国際乾燥地農業研究センター(ICARDA:「イカルダ」と呼ばれています)という国際機関があり、乾燥地に適した品種開発や農業技術の研究を行っています。JICAは、最新の知識・経験を持っている国際機関と連携し、中東諸国に対する支援をシリアで行っています。

  • プロジェクト期間:2010年4月〜2013年3月
  • 実施機関:国際乾燥地農業研究センター

プロジェクト概要

このプロジェクトでは、アフガニスタンとその他の中東諸国から、農業研究者をICARDAに招聘して、研修を行っています。研修は、JICAとICARDAで研修実施にかかる費用を負担して実施されており、「穀物生産」、「種子生産」、「家畜生産」の3分野において、毎年、少人数の長期コース(各6名)、もしくは大人数の短期コース(各20名)のいずれかのコースを実施しています。アフガニスタンを中心にしつつも、中東諸国からの幅広い参加者を得ているため、農業研究者の地域ネットワーク構築にも貢献しています。

プロジェクトのハイライト

アフガニスタンは、労働人口の70%以上が農業に従事し、農業が経済の主要産業となっています。そのため、農業分野の発展が、アフガニスタンの復興に直結するため、優秀な農業研究者の育成が必要となっています。ICARDAは、乾燥地農業の研究を専門とする国際機関であるため、世界のトップクラスの研究者が集まっており、彼らの講義や実習によって、アフガニスタンの農業研究者は、最新の研究方法や研究成果を学び、自国の農業発展に貢献しています。