応用一般均衡(CGE)モデル構築運用能力向上プロジェクト

背景

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経済分析プログラムの研修

シリア政府の経済政策の基本方針は、社会的安定性を維持しつつ市場経済制度を徐々に導入していくことです。そのためには、補助金削減を含めた様々な経済・財政の構造改革が、国民各層(とりわけ社会的弱者)に対して与える影響を事前に検討すること(政策影響分析)が欠かせません。そこでシリア政府は、応用一般均衡(CGE:ComputableGeneral Equilibrium)モデルと呼ばれる方法を取り入れて、その政策影響分析を行う方針です。

  • プロジェクト期間:2010年3月〜2013年3月
  • シリア側実施機関:国家企画庁、中央統計局

プロジェクト概要

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日本人専門家による講義

このプロジェクトの目標は、国家企画庁と中央統計局を中心とするシリアの経済関係官庁が、CGEモデルを活用した各種政策の影響分析を実施するための能力を向上させることです。この目標を達成するために、JICAは長期専門家と短期専門家をシリアに派遣するとともに、シリア国内及び日本において研修を実施しています。

プロジェクトのハイライト

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プロジェクト関係者

CGEモデルは、シリア社会経済の様々な相互依存関係を分析する経済モデルの一つです。シリア政府が、輸入関税を引き下げ、補助金の削減、税率の変更などを行った結果、各産業部門や所得階層別家計に与える影響、貧困層に対する影響を計測することができます。これらの政策シミュレーションは、様々な経済改革政策の導入の前に、シリア政府による政策判断の目安として活用されることが期待されています。