UNRWAネイラブ・パレスチナ難民キャンプ整備計画

背景

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粗末なバラック

シリア北部のネイラブ難民キャンプには、1948年の第一次中東戦争の戦火を逃れて、当初3,000人の難民がバラック(掘立小屋)に住み始めました。その後、徐々に人口が増加し、現在は約18,000人の難民が滞在しています。住居が粗末なバラックを改築したものであり、また人口が密集しているため、キャンプ内の生活環境は劣悪です。このため、UNRWAは、学校やコミュニティ・センターの建設、古い住居の立て替えなど、難民の生活環境改善のためのプロジェクトを開始しました。

  • プロジェクト期間:2009年3月〜
  • 実施機関:国連パレスチナ難民事業機関(UNRWA)

プロジェクト概要

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建設中の新住居

日本国外務省は、キャンプの状況が劣悪で、早急に改善する必要があることを踏まえ、2009年に3億8,900万円の無償資金協力の拠出を決定しました。この日本の資金により、約430名の児童のために学校が建設されるほか、約280名の難民キャンプ住民のための老朽家屋の再建が実現します。併せてコミュニティ・センターの整備と地域社会開発の支援活動を通じて、約2,200名の難民が啓発教育や各種研修活動に参加します。

プロジェクトのハイライト

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音楽を教える協力隊員

JICAは、従来、青年海外協力隊員をUNRWAの学校に派遣し、体育、音楽、美術の分野で、教育の質の向上を支援してきました。そして、本プロジェクトの開始に伴い、新たな隊員(村落開発分野)を派遣し、広報活動を通じた住民委員会の強化、青少年育成のクラブ活動(スポーツ、手工芸、識字教室など)、女性の社会参画の促進(マイクロファイナンスなど)といった分野の支援を行っています。日本は、ハードとソフトの両面において、本プロジェクトを支えています。

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