タンザニアは、過去10年間に乳幼児死亡率(5歳以下)の低下などでは改善が見られるものの、依然として高い妊産婦死亡率(460/10万出生:2010年)、乳幼児死亡率(68/1000人:2011年)が示すとおり、基礎的医療サービスの提供が不足しています。またHIV感染率(15-49歳人口の5.8%:2011年)も依然として高く、重要な課題となっています。

2015年までのミレニアム開発目標(MDG)に掲げられている乳幼児死亡率及び妊産婦死亡率の持続的な削減や、HIV/エイズ・マラリアなどの感染症の制圧といった目標達成のために、タンザニアにおいて様々な開発パートナーが財政支援を含む協力を実施しています。日本は、長期的な持続性確保の観点から、「保健システム強化プログラム」のもと、MDG達成を実現するための基盤となる保健システムの総合的な強化をめざした支援を行っています。

具体的には、技術協力を通じて、特に中央・州のレベルにおける保健人材マネジメントの強化、HIVエイズ分野のモニタリング評価及び巡回指導のシステムの強化、地方保健行政システムの強化に取組んでいます。