地方政府改革プログラム/地方政府リーダーシップ・マネジメント強化

地方政府改革プログラム

  • 本邦研修(国別研修)
  • 協力期間:2013年〜2018年

地方政府リーダーシップ・マネジメント強化

  • 現地国内研修(タンザニア)
  • 協力期間:2013年〜2018年

タンザニアでは1998 年以降、行政サービスがより住民に近いところで地域の実情に即して行われ、貧困削減に寄与することを目指し、地方分権化が推進されています。しかし、短い歳月で急速に進められた権限委譲に比して、地方自治体側の体制整備や能力構築には長い年月が必要です。こうした状況に対して、JICAは2013年より日本とタンザニアのそれぞれで研修プログラムを実施しています。

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水俣でのフィールドワーク(大阪研修)

一つは、日本で行われる、通称「大阪研修」とも呼ばれる「地方政府改革プログラム研修」です。これには、タンザニアの地方自治庁幹部や州や県の行政長官が参加し、大阪で日本の地方分権化の歴史や地方自治体の人事や財政にかかる講義を受け、実際の地域づくりの経験を水俣や大分で視察し、現場の人たちとの意見交換などを行っています。その過程で、タンザニアでの地方行政改革に対する問題認識が醸成され、自主的な改革を促すきっかけを作るプログラムです。この研修は、2002年より始まり、節目で形態を変えつつ実施を続けてきて、今に至っています。

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全国の州・県行政長官が集まるTOAの会合

もう一つは、タンザニアの各州で州や県の行政長官やセクター部局長たちを対象に行われる「地方政府リーダーシップ・マネジメント研修」です。ここでは、大阪研修の参加者が中心となって、日本での研修の教訓とタンザニア各地での優良事例となる取組みを、人事、財政、参加型開発、地域経済振興といったテーマ別に共有しています。この研修の背景には、大阪研修の参加者によって2006年に結成された「タンザニア大阪同窓会(TOA)」の長年の活動があります。帰国研修員が研修成果を生かした実践事例の共有の場として結成された「タンザニア大阪同窓会」は現在では、帰国研修員以外に全国の州・県行政長官がメンバーとなるタンザニアで唯一の地方行政リーダーネットワークとなっています。また2012年11月には、特に優れた実践事例が「ベストプラクティスハンドブック」として出版されました。

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こうした成果を踏まえて、2013年、装いも新たにスタートしたのが現在の大阪研修と現地国内研修。日本での学びを活かした形で、各地で更なる優良事例が実践され、その事例が新たなベストプラクティスハンドブックにまとめられて共有されていく、そんな好循環を作り出すことが期待されています。

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