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村上健一郎 「ヨルダンの現場から」

Kenichiro Murakami

【写真】Kenichiro Murakami

宮城県仙台市出身
シニア海外ボランティア(民間企業から現職参加)

職種
土質工学
配属先
ヨルダン/公共事業住宅省
活動概要
土質の研究調査はインフラ整備を推進するうえで大変重要な課題となっている。土質に合わせた効果的な道路や斜面構造物の設計、建設指導、大規模な掘削盛土の安全対策、効率的な設計、施工の指導を行う。
派遣期間
2004.10月〜2006.10月
プロフィール
こんにちは。ヨルダンに着いてから早いもので1年半となりました。残り僅かですがよろしくお願いします。私の派遣科目は土質工学です。地面の下にある土や岩の構成や強度に関すること、とくに土砂が引き起こす災害について技術移転を行っています。


第2回: 「ヨルダンでの音楽活動」(2006年09月21日)

 

私の任期も残すところ2週間ほどになりました。荷物をまとめたり、手続きのための書類を作成したりの毎日でまるで師走のような気分です。ヨルダンにいた2年間でたくさんのことを学び、充実した時を過ごしました。ヨルダンでの暮らしの中から見る新たなる日本の印象は「豊かな日本」でありました。

 
【写真】

ヨルダンにはJICAヨルダン事務所に所属する、ボランティア、事務所職員、専門家で構成される「ギター部」があります。私はエレキベースを弾いておりますが毎月二回、首都アンマンにある隊員連絡所で練習をしています。

 

最初は自分たちの楽しみだけでありましたが、今年の春に行われたヨルダンでのボランティア活動20周年記念行事のイベントでの演奏を皮切りに、歓送迎会やパーティにお声がかかるようになりました。そのため、練習にも熱が入りレパートリーも増えてまいりました。 私は日本を出るとき2年間ベースを弾く機会はないと諦めていましたので、ギター部を紹介してくれました調整員の鈴木さんには感謝しております。入部が認められたその日に楽器店でエレキベースとベースアンプ等を買い求めました。嬉しくて一晩中、ヘッドフォーンを耳に当てベースを弾いていました。

 

ギター部のレパートリーは沖縄の三味線であるさんしんをフューチャーした「島唄」や「いい日旅たち」「翼をください」や「カントリー・ロード」「オーバー・ザ・レインボー」などを練習しています。今週末は私たちSVの送別会、ギター部の送別会があり猛練習中です。 左の写真は、ヨルダン大学の日本語授業の一環で日本の曲を紹介する機会を得リハーサルしている様子です。女性はゆかた、男性は作務衣のユニフォームです。

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こちらの写真は本番で、2クラスでの演奏でしたが、最後に日本の小学校で教えている「故郷」を全員日本語で歌いました。授業には日本語教室に関係ない学生や先生を含めて50人ほど集まりました。聴衆はリズムのはっきりした音楽を好むようです。沖縄の曲をレゲエ調に演奏しましたら手拍子が出てきました。やはり、ヨルダンの人々も欧米人と同様でアフタービートのリズム感でありました。

【写真】

最後の写真は、アンマンから東に150kmほどはなれたアズラック小学校での演奏風景です。小学生の下級生と上級生の2クラスで演奏しました。演奏だけではなく紙飛行機を作って飛ばしたり、七夕飾りを作ったりして子供や先生と触れ合いました。子供たちはお礼にヨルダン国家を歌ってくれました。

こんな音楽活動をしてまいりましたが帰国のときがやってきました。充実した二年間であったのは、JICAの関係者、派遣先の方々、日本で支援してくれました勤め先の皆様、宮城県海外協力隊員を支える会の皆さん、宮城県、仙台市の皆さん、そして友人と家族のおかげであります。こころからお礼を申し上げます。ありがとうございました。さようなら。 

第1回:「ヨルダンと日本の東北地方 〜地質の違い〜」 (2006年06月27日)

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JICAの協力で建設されている橋

ヨルダンの気候は、春と秋が1ヶ月ずつ、冬が4ヶ月、そして残る6ヶ月が夏です。いまは夏で、日中は30度を越えますが、朝夕は半袖では肌寒い感じで、夜は薄い布団をかけて寝ています。
私はヨルダンの首都でありますアンマンで暮らしています。アンマンは、仙台市にあります泉ヶ岳のスキー場くらいの標高(約1,000m)に位置しています。高原の爽やかさを感じるところです。

ヨルダンと日本の東北地方との違いはたくさんありますが、今回は私の専門であります地質の違いについて報告します。
東北地方の地質は大まかに分けて、北上山地を中心とする三陸海岸にある中生代(約6,500万年から2.5億年前)や古生代(約2.5億年から6億年前)の硬い岩盤の地層、太平洋側の阿武隈山地に分布する花崗岩類(約1億年前)、最後に奥羽山脈を中心とする火山噴出岩や砂や粘土が固まった堆積岩類で構成される第三紀(約170万年から6,500万年前)や第四紀(現在から約170万年前)の地層に分類されます。

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死海(波打ち際の白いものは塩)

ヨルダンは、北半分くらいが三陸海岸と同様な中生代の石灰岩が支配的に分布し、南に阿武隈山地と同じような花崗岩類が分布しています。 石灰岩は日本でもお馴染みの岩石で、セメントの原料になっていますし、岩手県にあります龍泉洞のような観光資源となる鍾乳洞が形成される岩石です。ヨルダンの石灰岩には砂や泥が混ざっていまして、鍾乳洞でみられる硬くて均質な岩石ではありません。住宅の建築材料として多用されており、特に石灰岩の仲間の大理石が多く利用されています。

南の港町のアカバの周辺は、赤い岩に囲まれたリゾートですが、この赤い岩は、阿武隈山地の花崗岩と同類です。ギザギザ状の山地で、山からすぐアカバ湾と呼ばれる海に没しています。日本人であれば周囲を見渡し、赤場(アカバ)と言いたくなるところです。ここの岩石は、日本の東北地方にはない岩で現在より20億年くらい前の地球最古の岩石と言ってもいいくらいの地層です。 北部のシリヤとの国境付近に行きますと、奥羽山脈周辺に多い第三紀の岩石が分布していますが、日本に比べそんなに多くはありません。奥羽山脈には温泉がたくさんありますが、ヨルダンでは火山がないのに温泉があります。先ほどの石灰岩から湧出しています。

日本でも単身赴任したことがない私が外国での一人暮らしで発見した、日本のグッズを紹介します。それはインスタント味噌汁です。マッチ箱くらいの大きさで、生味噌をパックしたもので安価に手にはいり、かさばらず、軽いのでたくさん持ち運びができます。お湯を注ぐと味噌汁になり遥か彼方の日本をしのぶことができます。また、もろきゅうの味噌代わりや切り餅と野菜を入れますと立派なお雑煮になります。 もう一つ、インスタント汁のもとです。これは、麺類(中国麺やスパゲッティ)に使用しますが、粒状で小さな袋状のパッケージですのでかさばりません。湯で麺でも冷やし麺でもおいしくいただけます。

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