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佐藤佳苗 「とんがんバナナ☆」

Kanae Sato

【写真】Kanae Sato

宮城県利府町出身
青年海外協力隊

職種
音楽
配属先
トンガ/NGOアピフォオウカレッジ(トンガタプ島マウファンガ)
活動概要
アピフォオウカレッジにて音楽教育を担当する。トンガでは芸術や情操教育が重視されておらず、子供達は西洋音楽の知識がない。外国で通用する音楽の知識を与え、生徒達の才能を育てる。
派遣期間
2005.7月〜2007.7月
プロフィール
宮城教育大学芸術文化専攻卒業。現在、南太平洋に浮かぶ小さな国、トンガ王国にて中学生に音楽を教えている。配属先は首都ヌクアロファにあるアピフォオウカレッジ。ここは中高一貫教育のなされている学校で、中学高校あわせて約1000人の生徒たちがのびのびと生活している。私の担当する約150人の生徒たちは、情操教育の遅れているトンガの実情を感じさせることはあるが、音楽を楽しむ能力に長けているため、ときには悩みながらも楽しく活動中。2007年7月までの任期中に、生徒たちに音楽の新しい魅力を感じてもらえることを目標としている。


第2回:「腹痛はスプライトで治す!?」 (2006年09月04日)

トンガには不思議なことがいっぱい。今回はトンガの七不思議特集です。

☆七不思議其の壱 基本的なごあいさつ「バーイ!」

【写真】

私の配属先`Api Fo`ou CollegeのForm3の生徒たち。日本で言うと中学校3年生です。彼女たちも、会うたびに「Bye, Kanae!」とあいさつしてくれます。

街角で人とすれ違うとき、トンガでは「ハーイ!」ではなく「バーイ!」と声をかけます。この習慣を知らない人にとっては「今会ったばかりなのに、バーイ!?」と戸惑ってしまいますね。私も初めてそう声をかけられたときは「あっ・・・バーイ・・・」となぜか照れてしまいました。でも、人間は慣れるもの。今では「バーイ!」と元気よくあいさつしています。 さて、この「バーイ」はどこから来るのでしょう。私は初め、Hiが訛ってバーイと聞こえるのではないかと推測しました。でも、おそらくこれはByeからくるもの。トンガ語では人と街角で会った際、`Alu A, e!(またね!の意)といいます。これを直訳してByeになるのでしょう。

☆七不思議其の弐 別れのごあいさつはお名前で

【写真】

同僚Soana(右)と彼女のご主人Soane malia。Soane maliaも`Api Fo`ou Collegeの先生で、副校長です。ふたりとも情熱を持って教育に携わっていて、みんなから尊敬されています。とても仲の良い、素敵なご夫婦です。

トンガ赴任後まもなく、トンガ語レッスンを受けました。基本的な生活は英語で済んでしまうトンガですが、ここで働くとなると、トンガ語は必須です。たくさん教えてもらった3週間のレッスン。でも、語学を3週間でマスターすることなどできるわけがなく、普段の生活の中で学んでいく方がずっと多いのです。そこで私が実生活で学んだ、そして最も驚いたトンガ式あいさつを紹介します。

例:同僚のSoanaとKanae(私)が放課後におしゃべりをしています。

Soana「もうおうちに帰るの?」
Kanae「うん。今日はハードな一日だったわ」
soana「それじゃ、ゆっくり休まないとね」
Kanae「また明日ね!」Soana「カナエ〜」
Kanae「(・・・???)」

私に「カナエ〜」と言うと、Soanaはそのまま帰ってしまいました。
私はてっきり話が続くものだと思っていたのですが、Soanaはもう満足して帰っている・・・。
実はこの「カナエ〜」というのはトンガ式別れのあいさつで、厳密にはKanae, e!。私の名前が「エ」で終わるので、のe!とリンキングして「カナエ〜」と聞こえたのです。もちろん今はもうこのあいさつに慣れて、「Soana,e!」と言っています。

☆七不思議其の参 腹痛はスプライトで治す

【写真】

街外れのとあるお店。食品、生活品を買うことができます。ここにももちろんスプライトが置いてあります。

ある日私は、トンガの冬のあまりの寒さによる冷えで、おなかが痛くなってしまいました。それをトンガ人の友達に言うと、友達は「スプライトを飲めば治るわよ!」とアドバイスをしてくれました。
え?スプライト!?私は疑問に思い、「スプライトっていう薬があるの?それとも、まさか・・・あのスプライト!?」と尋ねると、「そうよ、そのスプライトよ!あれを飲めばすぐに治るわよ!」と満面の笑顔で答えてくれるではありませんか。
まさか、スプライトでひどくなることはあっても良くなることはないだろうと思い、トンガ人と一緒に住んでいる日本人の友達に聞いてみたところ、「私もトンガ人の家族に、腹痛にはスプライトが効くって言われたよ。びっくりしたけど、ずっと言われていると本当に治るような気がする。何度か試したけど、治ったような気がするんだよね。」とのこと。
私は日本から持参した某有名胃腸薬で治しましたが、トンガ人のみならず多くの人がスプライト愛用している模様。「信じるものは救われる」という言葉の意味を理解した瞬間でした。 このトンガの七不思議、書いているとどんどん出てきて楽しくなってきます。今回は其の壱から其の参までご紹介しましたが、其の四以降はまたの機会にご紹介します。 夏の短い東北地方。朝晩など、そろそろ秋の香りが感じられるのではないでしょうか。昼間の暑さと朝晩の寒さ。気温の変化が激しい時季ですので、体調を崩されませんように。

□■□ まめちしき トンガ語口座(1) □■□
FeFe hake? フェフェハケ?(お元気ですか?)
Sai pe, malo. サイペ、マロ。(元気です、ありがとう)

第1回:「Malo e lelei」 (2006年07月06日)

【写真】

ヘイララフェスティバルの様子。トンガの衣装を身に着けた人たちが、トンガ風に装飾されたトラックに乗ってパレードしています。

【写真】

見上げると青空に椰子の木。どこからともなく花の香りが漂ってきそうです。

【写真】

青い空に映える青い海。私は、こんなに神々しいまでに澄んだ海を日本では見たことがありません。この国に来て1年。この国で感じたことを、今後少しずつ書いていこうと思います。どうぞ、お付き合いください!

Malo e lelei。トンガ語で「こんにちは」。

この原稿を書いている今日7月4日は、トンガ国王ツポウ4世の誕生日。1918年生まれの国王は、今年で88才を迎えられました。
国王は親日家で、相撲やラグビーの勉強のために多くの青年たちを日本に留学させていることは有名ですが、残念ながら最近はお体の調子が優れず、ニュージーランドの病院に入院されています。しかし、例年行われる国王の誕生を祝うヘイララフェスティバルにあわせて、数日前に帰国なさいました。
私は初めて国王のお顔を拝見しましたが、お元気とまでは言えないけれど、しっかりと椅子に座っていらっしゃいました。国王の帰国を心から喜んでいる国民の姿は、純粋に素敵なものでした。

南太平洋の小さな島国トンガでは、2006年7月4日現在、JOCV21名、シニア海外ボランティア9名、総勢30名のJICAボランティアが、教育、保健衛生、スポーツなど多岐の分野で活動しています。うち、東北出身者は宮城2名、秋田1名、青森1名の4名。

常夏で、ギラギラと照りつける太陽と椰子の木とハイビスカスを連想させる南太平洋。しかし、トンガは少し違います。
トンガは、南太平洋の中でもかなり南に位置しているため、年中暑いわけではありません。(「トンガ」とはトンガ語で「南」の意味。)
実際、11月から4月は太陽の日差しが強く気温が上がりますが、5月から10月は冬。特に今の季節(7月、8月)は朝晩の冷え込みが激しく、何枚も重ね着をしないと寝ている間に風邪を引いてしまいます。この国に着任した去年の7月、南太平洋に浮かぶ暖かい国であるはずのトンガの寒さは、私が感じた初めてのカルチャーショックでした。