鏡 康典 「ウガンダ現地レポート」
Yasunori Kagami
山形県山形市出身
青年海外協力隊(短期派遣)
- 職種
- 観光
- 配属先
- ウガンダ/環境省ウガンダ野生動物教育センター」(通称:ウガンダ動物園:ワキソ県エンテベ)
- 活動概要
- 動物園の組織などを理解し、動物園の活性化のための企画立案、動物愛護や自然環境への国民の理解への協力、動物園内の人材教育・施設改善提案などを行う。
- 派遣期間
- 2006.10月〜2007.4月
- プロフィール
- 大学卒業後、地元旅行会社に10年勤務し、退社後大学院にて海洋生態環境保全の勉強を試みようとしていたが、親しかったお客の一言がきっかけで、 JOCV短期案件で環境教育も学べながら観光業のノウハウを活かせる今回の案件に応募、合格、というのが経緯。
最終回:「6ヶ月のウガンダ生活を振り返って」(2007年03月20日)
配属先同僚らの写真
Equator monument前で(同期隊員らと)
大晦日にエンテベのホテルで夕食(同期隊員らと)
ザンジバル旅行で知り合った南ア出身の家族と昼食
先輩隊員が企画したEco-tourでの写真
「ウガンダの父」と呼ばれる柏田さんと、ご自宅で在留日本人のために日本の家庭料理をもてなしてくれている鉄本さんとの写真
気がつけばもう3月中旬、任期も半月を切ろうとしています。この6ヶ月で私は、これまで経験することのできなかったことを経験し、多くの新たな出会いに恵まれ、そして何より様々な人たちに支えられてきたなとつくづく感じます。
思い起こしてみると、任国入りした当初、ままならない英会話力でどれだけ配属先とコミニケーションが取れるのだろうか、と不安ばかりが頭をよぎり、年甲斐ながらここウガンダを逃げ出したい気分にもなりました。自分より若い同期隊員や先輩隊員が数多くいて、彼らのあまりの活躍ぶりに圧倒され、時折自信を失いかけたときもありました。 私が配属先に企画・提案したものが上層部の目に通っておらず、更には見当違いのことを要求され愕然(がくぜん)としたこともありました。同僚に園内のゴミ清掃の件で、何度も話し、スタッフ全員で行動を起こすように言っても、なかなかそれを理解してもらえず、仕事をしたくなくなったこともありました。タクシーに乗る度、ぼったくり料金を提示され、毎回運転手やコンダクターと料金交渉し、いい加減嫌になったときもありました。
そんな苦い思い出が、ここウガンダではたくさんありましたが、そんな自分を今日まで支えてくれたのが、JICAスタッフの皆さんであり、配属先直属の上司や同僚であったり、ウガンダ協力隊員のみんなであり、ここ異国の地でもこんな自分が6ヶ月間、元気に病気などもならず生活していけたのだと思います。
みんな、Webale nyo nyo nyo!!!(本当に、本当に、本当にありがとう!)
まだ任期のある先輩隊員や同期隊員、後輩隊員のほとんどは長期隊員で、自分の任期の4倍をここウガンダで生活するわけです。苦しいこと、大変なことが自分に比べ4倍、いや、それ以上に可能性があるわけですが、あなたたちなら私以上に素晴しい活動ができ、どんな困難にぶつかってもそれを乗り越えていける力がある、と太鼓判を押せるくらいの人物ばかりですので、どうぞ自信を持ってウガンダ国民のために精一杯貢献してきてほしいと思います。
30代になってからの協力隊参加、今考えるともっと早く、20代のときに参加していれば、もっといろいろなことを吸収し、もっと早く大きな自分を見つけられたのでは、と後悔の念さえ感じますが、これまでの自分があって今日の自分がいるわけであり、過去は少しだけ振り返り、可能性のある未来に向かって、これからもどんどん積極的に前へ進んで行きたいと思います。
私は迷信や幽霊といった類はほとんど信じないタイプの人間ですが、私の友人が以前教えてくれた言葉、
「これまで出会った人すべてが、前世のどこかで出会っている人たちだから、
出会い一つ一つを大切にして生きていかなければならない」
この言葉が真実かどうかは生涯の謎かもしれませんが、心のどこかで何かがそれを共感しているのでは、といつの日かわかるようになりたいと思います。
ここウガンダで巡り会えたすべての人々に感謝、感謝。そしてまたいつの日か、ここウガンダで、または世界のどこかで再会できる日を楽しみにしています。
だから、さよならは言わずにこの言葉で締めくくりましょう!Turabagane!!!(またね!)
第3回:「チンパンジーの聖域へ」(2007年02月13日)
島の写真
上空からの島の様子の資料
島内にある島の説明看板
ゴミ分別表記されたゴミ箱のひとつ
島内での講習会の様子
島で生息するチンパンジー
皆さん、遅くなりましたが「Ikwagalisa omwaka omupya okwesanyu !!(新年明けましておめでとうございます)」。
早いもので任期も残り2ヶ月を切り、切羽詰る思いで日々を迎えていますが、年明けからようやく軌道に乗れてきたかな、と実感している今日であります。
そんな中先日1月30日、ビクトリア湖内に浮かぶ「チンパンジーの聖域」と呼ばれる「Ngamba Island」へ、当配属先スタッフら4名と一緒に日帰り研修に行ってまいりました。
この島には、ウガンダを始め隣国出身のチンパンジー42頭が生息し、ハンターなどから彼らを守るため、1998年にチンパンジーだけの島としてウガンダ政府が設立しました。チンパンジーは近年絶滅の危機に瀕しているため、チンパンジーや自然環境問題などに詳しい優れたスタッフらがこの島に集められては、彼らチンパンジーのために研究・保護に勤しんでいます。
この島へは、当配属先の前にある船乗り場から唯一行くことができ、提携して見学ツアーなどを実施しているのですが、そのツアー費用がここウガンダ国民にとっては非常に割高で、当スタッフのほとんどがまだこの島へ行ったことがない、という現状だったので、同じ動物を保護し飼育している施設との比較・研究の意味を交え、今回研修が 実現したわけであります。
今回私と同行したのは、私をいつも世話している教育部門の部長、マーケティング部門の部長、助成・補助部門の部長そして園芸部門スタッフ。エンテベの船乗り場から10時に出発し、1時間半かけてようやく目的地へ上陸。
上陸後、しばらく島内施設などを見学したのですが、私始め皆何より一番驚いたのが、ゴミが何処にも落ちていないことでした。ここはイギリス政府がかなり援助しているらしく、当日もご年配でありながら今も尚環境問題に力を注がれておられるイギリス人女性スタッフが勤務されており、日本でも当たり前となってきたゴミの分別を徹底 させていました。残念ながら、ここウガンダ国民はお世辞でもゴミ問題への意識が高い、とは言えない状況の中、島のスタッフがここまで教育されているのには私自身も一瞬目を疑いました。
当配属先でも園内のゴミ問題は私が一番改善したいことの1つであり、今回この情景を目の当たりにした当スタッフが、どのように受け止めてくれたか、今後非常に期待するところであります。もちろんこれだけに限らず、園内の休憩用の椅子や机の改善、花のついた植物、宿泊施設の改善などにも当部長・スタッフらは視点を向け、一生懸命メモを取りながら真似できる部分を頭に入れようとしていました。
今回の研修は、当スタッフにとって非常に意味のある、価値のある研修だったのではないかと思います。残り2ヶ月で、どれだけ役立てるかわかりませんが、スタッフらと共に意見を交換し合い、今の状況に満足せずいつまでも努力を惜しまない考えが持てるように、自分も協力していきたいと思っています。
第2回:「こんな生物も飼育してるの?」(2006年12月01日)
早いもので配属先に赴任して1ヶ月が過ぎました。「早いもので」と言えるということは、それなりに忙しいからというのもあると思いますが、充実していて楽しんでいるから、という理由もあると思います。
そこで、そんな充実した日々を送っているここ配属先「ウガンダ野生動物教育センター(通称エンテベ動物園)」とそこに生活する動物たちを一部ご紹介いたします。
ウガンダ野生動物教育センターはウガンダの首都カンパラ近郊の人々にとって野生動物に触れる場として、またレクリエーションの場として利用されています。ここにいる動物たちは当然ながら購入してきたり密漁してきた動物ではなく、密漁や親の死亡で孤児になった、または負傷した動物を保護して育てており、またそれらへのケアもできる医療施設があり獣医もいます。エンテベ国際空港から5kmのところに位置し、またここエンテベはビクトリア湖に囲まれていることからリゾート地としても栄え国内外問わず観光客がたくさん来ているので、園内でも特にヨーロッパ方面の外国人観光客を見ることができます。
園内には約40種類の動物たちがおり、最近日本のテレビでも話題となっている「ハシビロコウ」、ウガンダ国旗にも描かれている「カンムリヅル」他チンパンジー・カワウソ・ミナミシロサイなどなど。特にカンムリヅルやクジャク、一部のサルに至っては放し飼いされてるため、非常に開放的な動物園でもあります。
ベルベット・モンキー
最近日本のテレビでも話題となっている「ハシビロコウ」
ウガンダ国旗にも描かれている「カンムリヅル」
そんな中、私は配属先赴任して2日目にして、洗礼?とも言えるのか、歓迎してくれたのか、ある貴重な体験をここ配属先にてしたのであります。
写真の右側にあるスモッグのようなもの、蚊の大群「Lake Fly」
蚊の大群「Lake Fly」が園内に来た様子
シニア隊員の方からも聞いてはいたのですが、10月〜12月の雨季によく見受けられる「ある群れ」が、ここ配属先に突如現れるのです。それが湖の写真の右側にあるスモッグのようなもの。最初は「島で焼畑でもしてるのかな?」と思ったのですが、よく見ると明らかに水面上。この写真を撮った30分後の写真が園内の写真。
パッと見、わかりづらいですが、湖水上にあったスモッグみたいなものが園内に来た様子で、実はこれ「蚊の大群」なのであります。「Lake Fly」と呼ばれており、雨上がりの後に湿気を帯びた温かい空気があるところに来るらしく、とてもではありませんが、外にいれたもんではありません!口・鼻を塞がなければ、普通に入ってきてしまいますし、下手すれば目にもぶつかってきます。
この時、園内のオリエンテーションを受けてた私ではありますが、案内係の人と一目散に建物内に避難。1時間半待ってもまだ収まらず、しかたなくハンカチを顔にあて、この中を走って事務所へダッシュ。幸いなことにこのLake Flyは血を吸いません。これで血を吸ってきたら、一気にミイラと化します。。。
こんな生き物まで放し飼いしなくたっていいのに・・・。
って、飼ってるわけではないですからね〜。
本当に悩みの種であるLake Flyくんであります。
第1回:「第1回エッセイ」(2006年10月31日)
ウガンダの風景その1
ウガンダの風景その2
10月4日の午後4時頃、予定より2時間ほど遅れ、ウガンダ・エンテベ国際空港に到着した。空港では、ウガンダOGでシニア隊員(PO=プログラム・オフィサー担当)のMS.野本が迎えてくれ、長期隊員合わせ14名にて首都カンパラのカモチャ地区にあるドミトリー(ボランティア隊員連絡所)へ移動した。
道中では、私が配属される予定のエンテベ動物園の前を通過した。快晴だったこともあり、ビクトリア湖や街並みを爽快に眺めることができ、約1時間後、渋滞さなかの首都カンパラへ。
カンパラ市内はエンテベと違い、車・バイクの多さと空気の悪さが印象的だ。前職時代様々な国の交通状況を経験していたものの、中国と変わらぬ、いや、下手すればそれ以上の道路事情の悪さに、私も含め他隊員らも圧倒されていた。
ドミトリー着後、近くのインド料理屋で調整員や先輩隊員らと夕食会をし、この日は終了した。
翌日は午前に諸注意事項などの講習を受け、午後から在日本大使館へ表敬訪問。菊地ウガンダ大使は非常に気さくに接してくださり、 ウガンダの素晴らしさなどを話してくれ、隊員皆少しホッとしていた。週末は、10月9日がウガンダの独立記念日ということもあり、3連休だったので、皆思い思いにカンパラ市内を散策したり、休養したりして気分転換をしていた。
10月10日以降、各職種ごとに省庁訪問や配属先訪問などをする日程だったが、私の配属先管轄の貿易省は、受け入れが初めてということもあって不慣れなのかお国柄なのか、なかなか省庁責任者とアポを取り付けられず、配属10月13日予定が、13日に配属先訪問、省庁訪問は19日まで伸びてしまい、先行き不安なスタートとなった。
省庁訪問を後回しの状況で、17日配属先に赴任。配属先であるウガンダ野生動物教育センター・アンドリュー所長が出迎えてくれ、事務所スタッフを紹介してくれた。基本的にウガンダ国民はみな非常に気さくで親切であるし、彼らにとってやはり東洋人は珍しいようだ。その後スタッフのジェームスさんがエンテベ市内を案内してくれ、警察や銀行・郵便局・病院・市場などの場所を教えてくださった。
・・・と、そこまではすこぶる順調。しかし、赴任後予想していた一番の問題が起こってくる。それはやはり「言葉」。英語なので他の人と比べれば気楽と思われるが、それでも話のうちの半分わかるか否かの連続。 しかも自分はまだ頭の中で文法を考えてから話す程度で、文章は至って短い。改めて語学センスのなさを痛感したのである。配属から1週間が経つが、いつになったら、思い描いている動きができるのだろうか??乞うご期待。