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大野雪子 「ウガンダ現地レポート」

Yukiko Ohno

【写真】Yukiko Ohno

宮城県亘理町出身
青年海外協力隊

職種
土木
配属先
ウガンダ/CIDI(地域統合開発イニシアティブ)(カンパラ市)
活動概要
貧困層の生活環境の向上、収入向上などのため、主に首都カンパラで活動する
派遣期間
2007年1月〜2009年1月
プロフィール
一人でも多くの人と話し、ウガンダに友人を作りたいと思います。技術だけではなく、日本の文化を広め、帰国後はウガンダを紹介できるくらいにウガンダの文化に馴染んでいきたいと思っています。

第2回:任地がカンパラに変更になりました(2008年1月23日)

【写真】

工事現場の様子

【写真】

中心からずれているトイレの穴

任地はエンテベからカンパラへ変更となった。今度の任地はウガンダの首都カンパラ。家はカンパラでも有数の飲み屋街(?)まで徒歩10分の場所にある。前回のエッセイを投稿してから早くも半年以上経ち、私の任期も残すところあと1年間となった。半年前と今ではいろいろな変化があったのでまずそれを報告したいと思う。

今、私は首都カンパラでCIDIというNGOと貧困層の生活改善のために活動をしている。主な業務はスラム街にトイレを建設したり、Water KIOSKと呼ばれる水道水の販売所を建設したりすることで、工事現場に行って現地業者の施工が発注したとおりかどうか、どのくらい作業が進んでいるかをチェックする。他にも、配属先が主催するワークショップに参加してクラフト作りを習ったり、プロジェクトの立ち上げについて行ったり、様々な活動がある。

今回は、仕事を通じて感じたウガンダ人の感覚について紹介したい。それは、「空間を把握する」という能力が欠けている(人がとても多い)こと。トイレの穴を作るのに、明らかに中心じゃない部分に穴が作られてしまったり、壁が曲がっていたり傾いていたりすることを誰も気にしないのだ。車道に引いてある線も、明らかに曲がっていたりするし、同僚の技術者でさえ地図が読めなかったり歪みが気にならない様子。注意しても理解してもらえないことが多い。

以前、ある隊員が教えてくれたのだが、小学校で「前習え」をさせると、直線に並べない子供がいる。何度教えても「直線」という感覚が欠如しているようで、自分が列からはみ出ていることが分からないようなのだ。

当初、これには驚いたと共に困ったものだと思った。しかし、徐々に「誰も気付かないなら気にならないのだろう」と考え、問題ないのかなと考えるようになった。今は、彼らには「規格外の物・者を受け入れる寛容さがある」と思っている。もちろん、規格がないのだから規格外も無いだろうという考え方もあるが、ドアも、棚も、洋服もとにかく殆どが手作りのウガンダで、全く同じものを探すのは不可能である。人も同じで、太っていようが痩せていようが、障害があろうが無かろうが、偏見や差別があまり感じられない。(注:あくまでウガンダ人同士の話であり、外国人に対する彼らの視線は様々な感情が入り混じり、ある意味差別的だ)

以前、「地図を読めない女、話を聞かない男」という本があったが、これにならうと私は“男”、大半のウガンダ人は“女”ということになる。そもそも本質が違うのだから分かり合おうなんて思わないで男女の違いを受け入れようという内容だったと思うが、私もウガンダ人に対してカリカリせずに気長に付き合おうと思う。

第1回:配属先と同僚の様子(2007年05月16日)

【写真】

活動の風景

私の任地は、ウガンダ唯一の国際空港のあるエンテベ市。外国人が多く、外国製品なども比較的入手しやすい環境で生活している。配属先は、ウガンダの建設住宅通信省(Ministry of Works, Housing And Communications)、日本で言えば国土交通省に近い国の機関である。その中の道路局・道路維持管理部門に属しており、要請の内容としては「道路の維持管理用のデータベースの構築と管理を行う」というものだった。

実際にウガンダにきてみると、同僚の意識レベルや能力は日本人と比較しても見劣りしないもので、必要とされる仕事は彼らだけで実施できるように思えた。そこで、今は自分が出来ることで彼らにとって有益なことは何かないかと模索しているところだ。

活動についてはまだ助走中といったところなので、ウガンダで気に入っているところを一つ紹介しようと思う。ウガンダの人は挨拶から始まるコミュニケーションを非常に大切にする。どんなに急いでいる(あまり急ぐことが無いという考え方もあるが)場合でも、たとえ相手がお店の店員でも「オガンバチ?(いかがお過ごしですか)」「ジェバレコ(お疲れ様です)」などから始まる会話を始める。知り合いなら必ずといっていいほど握手もする。初めのころは、急いでいるのだからそんなに長い挨拶をしなくてもいいのでは?と思ったが、彼らにとっては時間を守ることよりも相手とのやり取りが大切なのだと気がついてからは自分も努めて現地語で挨拶をするようにしている。

最近では道で知り合いにあったら思わず手が出て、握手をしながら挨拶をするようになった。日本に帰国した後のことが思いやられるが、とりあえず今はウガンダ流の生活に染まりつつある。