現在の場所は

トピックス

子どもたちに伝えるスポーツマン精神(エクアドル)

−野球隊員がパンアメリカン国際野球大会開催をサポート−

2009年11月16日

【写真】

エクアドルのナショナルチームを指導した、甲斐俊行隊員(写真左)

10月17〜24日までの8日間、13、14歳の選手を対象としたパンアメリカン国際野球大会(注)がエクアドル西部のポルトビエホ市で開催されました。アメリカ合衆国、プエルトリコ、ベネズエラなど野球強豪国を含む中南米8ヵ国が参加したこの大会の運営を、青年海外協力隊員と短期隊員がサポートしました。

北米や中米で野球は人気が高いスポーツですが、南米ではサッカー人気のほうが根強く、エクアドルにおいても比較的マイナーなスポーツです。そうした中、一人でも多くの国民に野球の楽しさを伝え、野球人口のすそ野を広げようと、エクアドル野球連盟は同国内での野球の普及・振興および選手の強化に努めています。その活動強化の一環として、野球大国・日本にボランティア派遣の要請が出され、現在派遣中の隊員を含め、JICAはこれまでに野球指導分野で10人の青年海外協力隊員を派遣しました。隊員は子どものための野球教室を開いたり、ナショナルチームを指導したりと、草の根レベルで野球の普及に当たってきました。長年の活動実績が評価され、今般、同国でパンアメリカン国際野球大会が開催されるにあたり、大会運営支援や野球教室開催のための隊員派遣の要請があり、10月5日から短期隊員11人が派遣されました。

【写真】

野球教室で指導にあたる隊員(写真左:野大樹隊員、同中央:寺ア健太郎隊員、写真奥:橘佳祐隊員)

大会に先立って開催された野球教室では、隊員が遊びの要素を取り入れた指導を行い、子どもたちも、楽しみながら隊員のアドバイスに耳を傾け、熱心に練習に取り組んでいました。

【写真】

連日、試合は白熱

そして10月17日、快晴の空の下、パンアメリカン国際野球大会が開幕。連日白熱した試合が展開され、プエルトリコやベネズエラなどの試合では、大人顔負けのプレーも見られました。また、技術的には未熟でもガッツあふれるプレーを見せた選手に対しては、観客から温かい拍手や声援が送られていました。

【写真】

審判を務めた杉原周平隊員(写真左)

一方で隊員は、試合審判、ボールボーイ、公式記録員などを務めて大車輪の働きで大会運営を支え、その姿を見た各国選手団や観客・大会関係者からは、彼らの野球に対する真摯な姿勢に賛辞が送られていました。

【写真】

JICA杯優勝のパナマチームと隊員の記念撮影

8日間にわたり繰り広げられた熱戦は、地力に勝るアメリカが決勝でプエルトリコを下して優勝し、大会は幕を閉じました。翌25日には、本大会で下位4チームとなったエクアドル、ニカラグア、パナマ、ペルーの間で「JICA杯」が行われ、パナマが優勝しました。

大会終了後、3日間にわたり開催された野球教室には、以前の倍以上の子どもたちが集まり、隊員の指導を受けた子どもたちが真剣に野球に取り組む姿が見られるなど、早くも大会の効果が表れていました。今回隊員は、言葉の壁がある中で、何事にも全力で取り組む姿勢や、スポーツを心から楽しむ気持ちなど、スポーツマン精神を行動をもって伝え、さらに、野球を通じて心身ともに健全な青少年の育成に努めました。また、隊員の一連の活動に対し、エクアドル野球連盟からは感謝状が授与されました。

野球の普及や健全な青少年の育成に寄与するため、JICAは今後も引き続き、隊員の派遣を計画しています。

エクアドル支所


(注)パンアメリカン国際野球大会は、北中南米各国が参加し、毎年各国を巡回して開催される。14歳以下の部のほかに16歳、18歳以下の部、19歳以上の部も開催される。