グローバルフェスタJAPAN 2019 閉幕~あなたのチカラを、世界に~

2019年10月4日

日本最大級の国際協力イベント「グローバルフェスタJAPAN2019」(主催=同実行委員会、共催=外務省・JICA・国際協力NGOセンター)が、9月28日と29日の2日間、東京都江東区のお台場センタープロムナードで開催されました。

NGO、国際機関、各国大使館、大学、企業など250以上もの団体が出展。2019年のテーマ「Cheer up the world~あなたのチカラを、世界に~」のもと、国際協力に関するさまざまなステージや企画展示が開催され、過去最高の約18万4000人の人出でにぎわいました。

スポーツを通じた国際協力を知る!

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お笑い芸人アンタッチャブルの柴田英嗣さん(左)と、北京オリンピックに出場した青木愛さん(右)

メインステージで行われたトークイベント「スポーツで、信頼で、世界をつなぐ~by JICA」には、シンクロナイズドスイミング元日本代表で、北京オリンピックに出場した青木愛さんと、お笑い芸人の柴田英嗣さん(アンタッチャブル)が登場。JICAについての基本的な知識や、JICAによる「スポーツと開発」に関する取り組みがクイズ形式で出題され、JICAの幅広い活動を、来場者の人たちとともに楽しく学べるステージが展開されました。

なかでも、開発途上国のスポーツによる取り組みでは、JICAがアフリカで女性支援や民族融和を目的としたスポーツ大会の開催を支援していることや、日本の「運動会」が開発途上国に広まっていることなどが紹介され、二人とも改めて感心している様子。トーク中、現在はダーツ競技にも取り組んでいるという柴田さんは、これまでのスポーツ経験などを踏まえたユニークなトークで、会場を盛り上げます。青木さんは、他国の代表選手たちと競技の後に水着交換をしていたエピソードを披露。元トップアスリートならではの体験談に、会場からは驚きの声が上がっていました。

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「JICAとはなんの略でしょうか?」。柴田英嗣さん(左)、青木愛さん(中)、フリーアナウンサーの新保友映さん(右)によるJICAの活動とスポーツへの取り組みをテーマとしたクイズトークの様子

「スポーツを通じたJICAの支援活動が理解できました」と青木愛さん

来年に迫った東京オリンピック・パラリンピックへの期待を話し、ステージを終えた青木さんは、「今まで知らなかったJICAのことをクイズで楽しく知ることができました。JICAの支援活動が、スポーツを通して行われていることを知り、とても素敵だと感じました。私も競技指導の経験があるのですが、支援することで、される側だけでなく、支援する側も学ぶことが多い。国際協力は、とてもやりがいのあることだと思います」と語ります。

「まず興味のあることからつながっていけば」と柴田英嗣さん

柴田さんは「JICAの協力活動は、みんなでつながって良くしようというもの。あまり難しく考えずに、自分の興味のあることで、世界とつながったり、支援に参加できたりすることがたくさんあるということをまず知ってもらいたい」と感想を話しました。

星野ルネさん×JICA海外協力隊

スペシャルステージで行われたのは「星野ルネさんと一緒に知る『JICA海外協力隊』」。カメルーン生まれ・日本育ち、まんが「アフリカ少年が日本で育った結果」の作者である星野さんは、JICA海外協力隊について「名前を聞いたことある程度」だったと言い、JICA海外協力隊経験者の角雄介さんと、清水梨沙さんの現場での活動の話に興味津々でした。

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多くの来場者が参加したJICA海外協力隊のスペシャルステージ

角さんが派遣されていたのは、西アフリカのセネガル。メインの食事は魚で、イメージしていたアフリカの食とは違っていたそう。これには星野さんも、「アフリカは広いので、一つのイメージだけでは語れない」とコメントしていました。一方、清水さんは、南太平洋のソロモンで活動していました。多くの島からなるソロモンでは、移動はボートがメインとのこと。なかには船酔いする現地の人もいるそうで、星野さんも驚きを隠せないようでした。

星野さんは、これまでの自身の経験から、「異文化の地域に溶け込むためには、自分のやり方や考え方を相手に押し付けないこと。いちばん大切なのはお互いをリスペクトすること」と語り、理解し合うことの大切さを訴えました。

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星野ルネさん(左)、角雄介さん(中央)、清水梨沙さん(右)。それぞれの協力隊での経験をもとに、異文化体験や国際協力についてのトークで盛り上がりました

クイズや写真展でわかりやすくJICAの取り組みを紹介

SDGsクイズボードほか、盛りだくさんな展示の地球ひろばテントは、大人から子供まで大人気

テント展示で人気を集めていたのは、入場ゲート近くに作られた「地球ひろば」。ここでは、世界各国の楽器や、民族衣装などが展示され、パズルやクイズでSDGsについてわかりやすく紹介されていました。また、エコバックがもらえるシールラリーの企画も人気で、多くの方が参加していました。

タイでの高齢化対策支援の取り組みを中心に、クイズ形式で説明し、参加者自身にも高齢化支援を考えてもらいました

また、活動報告テントでは、「クイズで知ろう! 日本と世界の高齢化」という企画も開催されました。世界の平均寿命が延びていくなかで、日本と世界ではどのような問題が起きているのか、そしてJICAはそれらの課題にどのような取り組みを行っているのかなどを、タイでの取り組み事例を中心にクイズ形式でわかりやすく解説。参加者同士が意見交換し、自身の高齢化問題も考えるきっかけ作りとなっていました。

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JICA海外協力隊経験者によるトークイベント「協力隊の歩き方」ほか、経験者との個別相談ができるJICA海外協力隊テントには、多くの若者が集まり大盛況

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国際協力の分野で仕事をしたい人たちの質問にJICA現役職員が答える相談ブース「JICAfe」にも、たくさんの人が訪れました

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「写真で見るJICAの国際協力」では、開発途上国の課題に対するJICAのさまざまな取り組みを、広報誌「mundi」に掲載された写真などを使って紹介

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(左)途上国の課題解決を資金面で支援しながら、日本の技術やノウハウを伝える応援もしている無償資金協力の魅力をパネル展示などで伝えました
(右)野口英世アフリカ賞基金、JICA基金、草の根技術協力事業についてパネル展示やパンフレットで紹介

天候にも恵まれ、会場は来場者と出展者の熱気にあふれた今年のグローバルフェスタ。多くの人々が国際協力について知り、考えるきっかけとなる2日間になりました。