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ポスト・コロナの日印協力 -北岡理事長が元インド首相府首席秘書官のT.K.Aナイアール氏と対話-

2020年8月24日

北岡伸一JICA理事長は、8月24日、インドの首相府の元首席秘書官で、Citizens India FoundationのThottuvelil Krishna Pilla Aiyappankutty Nair理事(以下、ナイアール理事)と、オンラインで会談しました。

北岡理事長は、コロナ危機は歴史的に重要な転換点になりうるとしたうえで、JICAは「ポスト・コロナの世界における国際協力」に関する研究を行っているほか、病院建設などJICAによる医療分野の国際協力の加速に取り組んでおり、手洗い・マスク着用による衛生環境の改善や感染症対策の重要性について考えを示しました。

これに対してナイアール理事からは、日印関係で保健医療は最も重要な支援領域であり、都市や水などについて、衛生的な環境整備が必要との見解が示されました。また鉄道などのインフラ分野の経済協力を通して日印の協力関係が深化しており、こうした強固な関係を土台として、インドが日本のコロナウイルスへの対応などから学び、保健インフラやシステム強化に向けて協力体制を構築していくことが重要だと述べました。加えて研究機関の強化や保健医療人材の育成が重要で、日本との協力に対して期待が示されました。北岡理事長はこれに賛同し、またインドと日本は協力して国際社会でリーダーシップをとっていくことの重要性を強調しました。

JICAは、コロナ危機による国内外の関係者の安全確保に最大限努めつつ、引き続き国内外のパートナーと共に開発途上地域における保健・医療システムの強化と感染被害の最小化に取り組んでいきます。