インド工学系人材育成の取組-「CONNECT IITH 2019-インド理工系人材セミナー」の開催-

2019年11月11日

2019年11月11日(月)、JICAは「CONNECT IITH 2019-インド理工系人材セミナー」を東京で開催しました。本セミナーは、本邦大学の修士・博士課程で学ぶ「インド工科大学ハイデラバード校日印産学研究ネットワーク構築支援プロジェクト(以下、FRIENDSHIPプロジェクト)」奨学生と、インド人材の採用やインターンシップに関心のある企業のマッチングを目的として、2016年から毎年開催しています。

インド工科大学ハイデラバード校(IITH)は、インド国内最高峰の理工系国立高等教育機関である23のインド工科大学の1校で、日本政府がその設立・発展を支援しています。JICAは、円借款による新キャンパス建設・機材整備、技術協力による本邦学術・産業界との人的交流及び共同研究等の事業を通し、約100名のIITH奨学生の本邦大学における修士、博士学位取得、34名の本邦企業就職、10件超の本邦大学・学術機関等との協力覚書締結といった成果を達成しており、日印連携の強化、IITHの教育・研究能力向上に貢献しています。

日本就職に関する講義

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本邦企業の講義を真剣に聞く奨学生

今年度で4回目となる本セミナーには、本邦大学に在籍中のFRIENDSHIPプロジェクト奨学生約50名が参加しました。冒頭のJICA人間開発部からの開会挨拶に続き、日本貿易振興機構(JETRO)よりインドに進出した日本企業の動向および高度技術系人材の活用及び取組み、既にIITH卒業生6名を採用しているスズキ株式会社から外国人材の受入体制、IITHの日本人教員から日本と異なる就職活動や採用に関するインド文化の特徴等について、講義が行われました。

マッチング

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本邦企業と面談を行う奨学生

セミナー後半には、本邦企業19社が企業ブースを設置し、奨学生と企業の個別面談が行われました。面談ではインターンシップや将来のキャリアプラン、日本における働き方等について活発な意見交換が行われ、終了後、奨学生及び本邦企業から、大変有意義であった、良い人材が見つかった、今後も引き続きこのような催しを開催してほしいといった等のコメントが寄せられました。

過去に実施したセミナーでは、40名を超える本邦企業によるIITH卒業生のインターンシップや採用に結びついており、今年度も本セミナーを通して多くの奨学生が日本企業で活躍することが期待されます。

JICAでは、今後もこのような本邦企業とIITH学生の交流の場を提供することを通じ、日印の産学間連携の更なる強化に取り組んでいく予定です。