JICA緒方研究所

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書籍および報告書

『Climate Change Mitigation and International Development Cooperation』

『Climate Change Mitigation and International Development Cooperation』

『Climate Change Mitigation and International Development Cooperation (気候変動緩和策と国際開発協力)』は、昨年11月に出版された『Climate Change Adaptation and International Development(気候変動適応策と国際開発)』の続編として、この4月に刊行されました。

この書籍では、気候変動緩和策の国際的な枠組みの現状とアジア地域の実例をケーススタディとして紹介し、気候変動への対応策を担当する実務者向けに、日本とアジアの研究者による気候変動緩和策に関する知識や知見の要旨が紹介されています。アジア地域が対象となった背景には、日本が同地域の温暖化対策に関する知見を多く集積していることと同時に、この地域が、経済発展に伴うエネルギー使用量の増加から発生する温室効果ガスの世界最大の排出地域になっていることが理由として挙げられています。

本書は、パート1と2に分かれており、パート1では、UNFCCC (気候変動枠組条約締約国会議)やCOP(締約国会議)並びにCDM(クリーン開発メカニズム)、REDD(森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減)など気候変動に関する国際的なフレームワークの分析と再考察を行うとともに、国際的な都市間の協力を紹介しています。パート2では、中国やインドにおける緩和政策の分析や、タイにおける適切な緩和行動(NAMAs)の事例などを取り上げています。

同書は前回と同様に、藤倉良JICA研究所客員研究員(法政大学)が編集を担当し、豊田知世JICA研究所リサーチ・アソシエイト(当時)が編集と執筆に携わっており、最後の章では、アメリカのNGOで、環境法の専門家から構成されている環境法研究所の2名による気候変動緩和についてのコメントも掲載されています。

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