JICA緒方研究所

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ワーキング・ペーパー

No.154 Women Empowerment in Bangladesh: Household Decisions under Development of Non-Farm Sectors and Microfinance Institutions

バングラデシュの農村における、女性のエンパワーメントの変化、およびそれらを促す要因を解明することが本研究の目的である。

バングラデシュは1980年代から経済が急速な産業化を経験すると同時に、NGOなどのアクターによりマイクロファイナンスが全国的に広く普及した。本研究ではそれらの背景を踏まえ、非農業セクターの発展とマイクロファイナンスの普及が、どのように女性の教育、労働参加、家計における意思決定能力などの、女性のエンパワーメント指標に貢献してきたかを推計している。

1988-2008年の農村パネルデータを使用した分析結果では、村における非農業労働者の比率が女性の教育と労働参加とに正の関係性がある一方、若年層における既婚率と出生率とに負の関係性があることが示された。またマイクロファイナンスを採択している家計では、家計内の経済活動における女性の意思決定能力が高いことが明らかとなった。

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