2021年12月16日
2021年12月16日木曜日、広島大学にてJISRプログラムの協力機関である国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のナッケン駐日主席副代表とJISR研修員の面談が行われました。第5期生10名を含む12名のJISR研修員が参加し、JISRプログラムに応募した経緯から来日後の生活や将来の展望まで、各々の立場で感じたこと、考えていることなどを語り合いました。
最初の質問は、日本そして広島の印象についてでした。研修員からは、「英語が話せる日本人が少ないことにショックを受けた」ことや、「とにかく日本語がわからないと、買い物するのも出かけるのも翻訳アプリが必要で大変」という声が聞かれました。一方で、先輩研修員からは、「自分も最初は同じように感じていたことを久しぶりに思い出した。そのうち日本語にも日本での生活にも慣れるので大丈夫。」と頼もしい発言がありました。
次に、なぜ留学先に日本を選んだのか?という質問に対しては、「日本はAI研究が進んでおり最先端の技術を学べると思ったから」「日本のテレビや書籍に触れ、興味を持ったから」「日本全国さまざまな場所をめぐってみたいから」など、日本の技術や文化を理由に挙げる研修員が多くいました。シリアでも「クールジャパン」は健在のようです!
研修員がシリアから逃れ暮らしていたレバノンやヨルダンでの生活について話が及んだ際には、苦労したことを思い出し表情が曇る瞬間もありましたが、終盤には、JISRプログラム修了後の展望を問われ、「日本で就職し、スキルアップしたい」「博士課程に進学し学業を継続したい」「しばらくは難しそうだが、いつかシリアに帰り、母国の発展に貢献したい」といった明るい表情で未来を語ってくれました。
日本語学習、研究活動、進路の検討など、研修員の日本での挑戦は続きますが、せっかくつかんだ日本での就学の機会が研修員やシリアのよりよい将来に繋がるよう、見守っていきます。