イリンガードドマ区間のイリンガ寄りの道。急勾配な未舗装道が続く。
EAC域内では9つの経済回廊が近隣諸国との統合促進に向けた重要な回廊として定義されていますが、いずれも道路整備が十分でなく、また、国境での通関手続きが非効率であり、輸送コスト高に繋がっています。EACの中核国であるタンザニアの幹線道路及び州間道路の総延長33,012kmのうち、舗装道路は2割未満に留まり、依然として円滑な輸送・物流の阻害要因となっています。
本事業の対象区間であるイリンガ−ドドマ間道路(260km)はこれら回廊の一つである北部回廊に含まれ、トゥンドル−ナムトゥンボ間道路(193km)はムトワラ回廊の一部を構成しており、本事業の実施により、当該地域の輸送能力増強を図り、もって周辺地域及び近隣諸国の経済の活性化、経済統合促進、沿線地域の貧困削減に寄与することが期待されています。本事業はアフリア開発銀行(AfDB)との協調融資案件であり、AfDB、JICA、タンザニア政府それぞれが両区間へ融資します。