2009年12月8日
12月7日、緒方貞子JICA理事長は都内のホテルで来日中のロバート・ゼーリック世界銀行総裁と会談し、両機関の連携の強化について合意しました。
会談の冒頭、緒方理事長は、自身による先の中華人民共和国訪問に言及し、中国が開発途上国支援で日本をはじめとする他ドナーとの情報共有に前向きな姿勢を示したことを紹介しました。ゼーリック総裁は、中国のそうした姿勢について認識していると述べた上で、世界銀行も中国をアフリカおよび脆弱国支援におけるパートナーとして位置づけてきている、と語りました。
会談は、アフガニスタン・パキスタン支援、気候変動対策などにも及びました。ゼーリック総裁は会談の中で、JICA等日本の機関との現場での協力関係は、世界銀行にとって大変有益であり、今後も良好な関係を継続していきたいと期待を寄せました。加えて、貧困削減や多くの地球規模課題への取り組みでの日本の協力は不可欠とした上で、ゼーリック総裁は、日本国内でのODAに対する理解促進に自ら貢献していきたい、との意向を示しました。
緒方理事長は、JICA、ひいては日本のODAに対するゼーリック総裁の高い評価に対して感謝の意を表するとともに、世界銀行とJICAの協力関係を、フィールド、本部ベースでさらに強化していくことに期待を表明し、会談を終えました。