緒方理事長がUNDPのクラーク総裁と会談-環境分野でも連携強化へ-

2010年12月8日

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クラーク総裁は、復興支援分野での連携が現場レベルで進展したことを評価

11月30日、緒方貞子JICA理事長は、国連開発計画(United Nations Development Programme:UNDP)のヘレン・クラーク総裁と会談した。緒方理事長とクラーク総裁は、昨年11月の会談時に、JICAとUNDPの業務連携強化に関する覚書(MOU)(注)に署名している。

JICAは1988年以降、職員をUNDPに継続的に派遣して交流を続け、キャパシティ・ディベロップメント、南南協力などの共通テーマや、アフリカ開発支援、復興支援などの現場レベルでの連携を進めている。覚書への署名は、この連携をさらに強化し、開発効果を向上させることを目的として行われた。

今回の会談では覚書締結後1年を経て、両機関の本部、在外事務所において連携体制が強化されたこと、特にコンゴ民主共和国やスーダンなどの現場で、紛争予防・復興支援分野での具体的な連携が進んでいることを確認した。スーダンについては、来年に予定されている国民投票後の支援のあり方や連携についても、意見を交換した。

また、アフガニスタンの復興について緒方理事長が「いかに雇用機会を生み出し、持続可能な環境をつくりだしていくかが重要だ。これは短期的な支援では不可能なことで、10〜20年をかけ、現地に即した取り組みを通して政府の能力向上を図らなくてはならない」と述べると、クラーク総裁は「米軍の撤退後が問題。長期的な関与が必要だと考えている。UNDPはアフガニスタンのような対応の難しい国にこそ関与する意義があると自認している」と応じた。

クラーク総裁はさらに「JICAは南南協力の分野では国際的なリーダーであり、経験の共有を期待する」とJICAの南南協力支援を高く評価し、「開発途上国が最適な処方箋を選択できるよう、UNDPとしても積極的に南南協力支援を進めていく」と、今後の方向性を語った。

JICAとUNDPは、覚書署名後、気候変動対策や生物多様性の分野でもCOP(条約締約国会議)などの場を活用して協議を進めており、今後は現場で相互に補完可能な連携を推進していくことを確認した。

企画部 国際援助協調課

(注)覚書は、連携の重点分野として、アフリカ開発支援/TICADフォローアップ、復興支援、気候変動対策のほか、南南協力などを掲げている。

【ご案内】 現在、UNDPはオリンパス株式会社と共に「ミレニアム開発目標(MDGs)写真展『世界を写そう:私たちは貧困を終わらせる』」を開催中です(東京会場は2011年1月9日まで)。同写真展はJICAも後援しているほか、国際協力NGOセンター(JANIC)、UNDP、JICAの三者で運営している開発途上国支援のための「なんとかしなきゃ!プロジェクト 見過ごせない−55億人」が共催しています。