パキスタンの魅力

その1 巨大な人口

人口はおよそ1億8000万人で世界第6位です。

日本を5000万人近く上回る人口が、約79.6万m2と
日本の2倍近くある国土に暮らしています。
人口は2030年にはブラジルを抜き、世界5位になる見込みです。

しかも人口のうち、24歳以下が57%、
平均年齢が22歳前後と大変若い国家なのです。
労働力としてみても、潜在的な消費購買力を持った
消費市場として見ても、実に魅力的です。

それから特筆すべきはパキスタン人は英語が上手、ということです。

元英国領ですから、英語に堪能な人が多く、 アジアにおける
TOFELスコアのランキングでは、シンガポール、インドに次いで3位です。
ちなみに日本は27位です。

この豊富な人口は、いまだ労働力としても消費市場としても
表舞台に立ったとはいえない状況です。
日本はもちろん市場が飽和した先進各国にとって、
パキスタンという市場は潜在力がとても大きいのです。

その2 パキスタンの産業の中心はいまだに農業です

インダス川の豊富な水を活かし、パキスタンでは平野部に
広大な灌漑設備を配置しました。
そのかいあって、パキスタンの食料自給率は100%を超え、
余剰分を輸出に回しています。
農業はGDPの21%を占め、就労人口の45%が農業に従事しています。

主力作物はなんといっても米や麦、ヒヨコ豆、
メイズ(とうもろこし)といった穀類です。
そのほか、きゅうりなどの野菜、
マンゴーや杏などの果物の栽培が盛んです。
菜種油を採るため、菜の花も育てられています。

また、水牛の数は世界で2番目に多く、
水牛のミルクの生産量は世界一です。
水牛のミルクといえば、日本でも人気のモッツアレラチーズの原料です。

忘れてはならないのは綿花です。綿花の生産量は中国、
インド、アメリカに次いで、世界4位。

戦前戦後の日本が繊維産業で成長できたのは、
パキスタンからの原綿輸入があったからです。
日本との貿易を制限する国が多い中で、パキスタンだけは、
戦争に負けてぼろぼろの日本にも原綿を売ってくれていました。
日本はそのおかげで繊維産業を起爆剤に戦後の
高度成長を果すことができたのです。

1950年代から60年代にかけて、日本の繊維産業が華やかなりしころ、
日本商社がもっとも大きな海外支社を構えていたのは、
パキスタン最大の都市・カラチと、ニューヨークでした。
当時のカラチは大勢の日本人でにぎわっていました。
その名残りで、カラチの日本人学校は、
世界中の日本人学校の中でも指折りの歴史を持っているそうです。

農業が強い、食料自給率が100%を超えている、というのは、
実は途上国が発展するときの必要条件です。
というのも、食料が自分たちで調達できないと、
海外から輸入しなければならず、その結果、
人件費が高くなってしまうからです。
アフリカ各国が生産拠点となりにくい最大の理由が、
食料自給率が低いために、GDPは低いのに人件費が高く、
企業からすると投資メリットが少ないからです。

その点、食料が豊富なパキスタンは相対的に安い労働力を提供できます。
これから産業化を進めようとすると、これは大きな利点となるのです。

その3 イスラムビジネスの拠点

ビジネスの拠点としてパキスタンを見てみると、
パキスタンは日本にとって、中東への入り口であり、
アフリカへの入り口にもなる位置にあります。
よく見ればヨーロッパからも至近距離です。

中東への入り口ということは、ハラル(イスラム教の戒律に
のっとって処理された食品)ビジネスなど、
イスラムビジネスへの入り口でもあります。
パキスタンは、16億人といわれる未開の
イスラム市場につながる扉なのです。

かつて、インダス文明が栄えたパキスタンは、
世界の文化の中心地でした。今後のパキスタンは、
イスラムビジネスの中心地になる可能性を秘めています。

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