インフラが変えるパキスタンの未来

海外で展開されている日本の国際協力の
現場を訪ね歩くようになったのは、2009年夏、
南北に分かれる直前のスーダンが最初でした。
以来、ウガンダ、イラク、ケニア、モザンビーク、
昨年末にはバングラデシュを訪れました。

そして今回、パキスタンを訪れて改めて思いました。

途上国が経済成長をするための必要条件は、どこの国でも同じである。
それは、社会インフラが当たり前のように存在し、
誰もが普通に利用できるようになること————。
これなくして経済成長はあり得ない。
あまりに当然で、それゆえに実現するまでが大変な、重い事実です。

具体的に挙げましょう。

ハードの面では、電力、水道、交通が絶対に欠かせない社会インフラです。

ソフトの面では、教育と医療の充実が必須の社会インフラです。

人々が安心して社会生活を営めること、
外国企業が安心して投資できること、
そのためにはこうした「当たり前の社会インフラ」が
整備されていなければなりません。

途上国では、しばしば政情不安による暴動が起こります。
しかしこうした社会混乱も、根本的な理由を探ると、
社会インフラが整備されていないために機会の不平等が起き、
快適な市民生活を送るのが困難なために人々の心に不満が鬱屈し、
その鬱屈が政府や企業に向かう、というケースが少なくありません。

社会インフラの整備は、新興国で単独で実現するのはとても困難です。
インフラ整備そのものはお金を生まないものもあったり、
限られた収益しか上げられないものも多くあります。
どうしても一方的に投資することが求められます。
となると資金の限られている新興国では
できることがどうしても限られてしまう。

そこで先進国の国際協力の出番となります。

パキスタンの社会インフラでは何が足りないのか。
日本の国際協力はパキスタンのインフラ整備のために
どんな活動を行っているのか。

パキスタン国内では電気や水、道路といったインフラの整備が
日本の協力などで急速に進んでいます。
それも、パキスタンの地の利を活かし、
低コストで運用できるように工夫がされているのです。
その様子を取材しました。

パキスタンの電力のカギは水力発電が握る

Pakistan Business

  • 01
  • 02
  • 03
  • 04
  • 05
  • 05