カンボジア編 まとめ 南部経済回廊が、カンボジアを「東南アジアの工場」に変えるとき

キリングフィールドで目の当たりにした大量の頭蓋骨。21世紀に入って15年たった今でも地雷の除去が欠かせない、という現実。一方で、首都プノンペンの活気。カンボジア工科大学に通う学生たちのきらきらした目。

カンボジアは、長い内戦の苦しみから、急速に成長し始めつつあります。道路や橋のような輸送インフラを整備し、通関サービスの品質を改善し、巨大工業団地をつくり、外国企業を誘致し、「東南アジアの工場」としての地位を確立しようとしています。

そんなカンボジアの経済成長に、日本は現在進行形で協力しています。日本の国際協力でインフラや教育が整備され、日本企業がさまざまなかたちで市場を形成するのに寄与している。

思えば、カンボジアの和平は、1990年の日本での和平会議がスタート地点となり、UNTACの明石康さんが陣頭指揮を執って、その後、今の安定した国の基礎が築かれたのでした。自衛隊が現地で道路の整備などを担当しました。一方で、国連ボランティアの中田厚仁さんや警察官の高田晴行さんが殺される痛ましい事件もありました。

カンボジアの成長に、日本は当初からずっと関わり続けているのです。次にこの国を訪れるとき、どんな顔を見せてくれるのでしょうか? その日が来るのが楽しみです。

地雷除去研修センターを訪れたあと、南部経済回廊をさらに北西へと進みました。道沿いに、大きな建物があります。寄ってみると、なんと「道の駅」。こちらも日本の援助でできたものです。どうやらタイとカンボジアを往復する国際バスが立ち寄る場所にもなっているようです。カンボジアの田舎で、「道の駅」に出会うとは思ってもみませんでした。

カンボジア西部の街バッタンバンに1泊したのち、翌朝、タイへと向かいました。

田んぼを背にした道路脇の屋台で、竹筒にもち米と黒豆、ココナッツミルクを詰めて蒸し焼きしたクロランというお菓子を売っています。思わず、1本買って食べてみましたが、これは“チガイン”(とてもおいしい)。日本人好みの味です。

ちなみに、カンボジア料理は、ベトナムよりやや辛みが強く、やや脂っこく、タイ料理との共通点がみられます。食べ物も地域ごとにグラデーションがあるので、陸路で移動しながら各地の食べ物を食べると微妙な違いを味わうことができ、実に楽しい。

インドシナ半島のいいところは、どの国の料理もすべておいしい、というところ、ですね。

バッタンバンから2時間走って、国境の街ポイペトに着きました。

おや、なんだか昨日見たのと同じ風景が。そう、カジノホテルがたくさん並んでいるのです。中国系資本のカジノも多いとのこと。カンボジア人は入れず、タイから国境を越えてこのカジノに遊びに来るそう。お客さんは、外国人観光客にタイの人、というわけですね。カジノ、というよりは、日本のパチンコ店とちょっと雰囲気が似ています。

タイとの国境は、ベトナム国境と比べ、明らかに活気があります。国境の街だ、という猥雑な熱気にあふれています。

では、タイへと参りましょう。

(タイ編に続く)