タイ編 まとめ 理系人材がタイの未来を変える?

タイはサービス業においては、すでに独自の地位を築いています。

タイのホテルは昔から世界屈指の水準を誇り、チャオプラヤ川ほとりに建つオリエンタルホテルなどは、昔から世界ナンバーワンホテルと呼ばれてきました。

食に関しても、タイ料理はすでに「エスニック」の範疇(はんちゅう)に止まらず、世界中で愛される料理となっています。

タイの食やホテルのように、タイの産業が世界と伍していけるだけの商品やビジネスを生み出すことができるかどうか? そのカギを握るのはKMITLのような理工系大学の教育カリキュラムと人材でしょう。今後とも日本との関係が深く続くであろう同大学から、南部経済回廊で結ばれたASEAN経済共同体(AEC)、そして世界で活躍する人材が登場することを楽しみに待つことにいたしましょう。

さて、南部経済回廊は本来ならばこのあとバンコクを抜け、西へ進み、山を越え、ミャンマーとの国境を抜け、インド洋に面した都市ダウェーへとつながる−−−−予定です。残念ながら、このルートの整備はまだしばらく時間がかかるようです。

とはいうものの、今のミャンマーはビジネスパーソンにとって要注目の国です。ミャンマーは、1989年までビルマと呼ばれていました。建国の父と呼ばれるアウン・サン将軍の娘アウン・サン・スー・チーさんが自宅軟禁されて以来、軍事政権の圧政により社会は自由が奪われ、経済は停滞していました。2010年、スー・チーさんが解放され、2011年に民主化すると、それまで鎖国に近い状態だった市場が国外に開かれ、潜在市場として有力なこの国に日本企業を含む外国企業が次々とやって来ました。

そして2015年秋、総選挙が行われ、アウン・サン・スー・チーさん率いる国民民主連盟(NLD)が圧勝しました。ベールに包まれていた国が一気に市場開放の方向に進み、隣国のタイを含むASEAN各国と経済共同体になる−−−−。

人口約5000万人のミャンマーは、今どんな可能性を秘め、一方でどんな問題を抱えているのか? 最後の旅に出掛けましょう。